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京都地方裁判所 昭和52年(行ウ)14号 判決

原告 中島六兵衛

被告 東山税務署長

訴訟代理人 一志泰滋 中野英生 野村年彦 山崎睦子 外二名

主文

原告の請求をいずれも棄却する。

訴訟費用は原告の負担とする。

事実

第一当事者の求めた裁判

一  請求の趣旨

1  被告が原告に対し昭和四四年四月二八日付でなした

(一) 原告の昭和四〇年分所得税についての決定処分及び重加算税の賦課決定処分(但し、いずれも裁決による一部取消後のものをいう。)のうち、総所得金額について金六六一万〇二七三円、重加算税額について金八一万五六〇〇円をそれぞれ超える部分

(二) 原告の昭和四一年分所得税についての決定処分及び重加算税の賦課決定処分(但し、いずれも裁決による一部取消後のものをいう。)

はいずれもこれを取消す。

2  訴訟費用は被告の負担とする。

二  請求の趣旨に対する答弁

主文と同旨

第二当事者の主張

一  請求原因

1  原告は貸金業を営む者であるが、昭和四〇年及び昭和四一年分(以下「本件各係争年分」という。)所得税について無申告であつたところ、被告は昭和四四年四月二八日付で原告に対し別表一の(一)のとおりの決定処分及び重加算税の賦課決定処分をした。原告は同年五月二六日被告に対し異議申立をしたところ、三か月以内に異議決定がなかつたため、同年八月二七日付で国税不服審判所長に対する審査請求とみなされたが、同所長は昭和五二年二月二八日付をもつて別表一の(二)のとおり一部を取消す旨の裁決をなし、右裁決書謄本は同年三月二三日原告に送達された。

2  しかし、右決定処分及び重加算税の賦課決定処分(いずれも裁決による一部取消し後のものをいい、前者を「本件決定」、後者を「本件賦課決定」、両者を合わせて「本件各処分」ともいう。)は、原告の清水貫市こと韓学教(以下「韓」という。)に対する貸付金の収入利息金額の算定に関し、次のとおりの違法がある。

(一) 原告は韓に対し、貸付金額に日歩二〇銭の割合で計算した利息を加算した元利合計金を期日に返済する約定で、別表九のとおり、昭和三九年一一月二七日から昭和四一年一二月三〇日までの間において二五回にわたり合計三〇一五万円を貸付け、その回収の手段としてその都度借用証代わりに右元利合計金を手形金額とする韓の振出手形及びその他担保的な意味で京都商銀理事長田寿萬、京都観光ホテルまたは極東開発株式会社等の振出手形を受取り、原告の取引銀行を通じて右手形を取立てに回していた。

(二) しかし、韓は返済資金の都合がつかないため殆どの手形を決済できず、原告に期日の延期を申入れてきたが、原告は、既に手形を取立てに回しており、また、安易な延期申入れを繰り返させないよう牽制する目的で、その際、韓の用意した端数の金額については一部返済を受けたものとし、残額について新たな弁済期までの日歩二〇銭の割合による利息を加算した金額を額面金額とする切替手形を受取つたうえ、現金を韓の使用人に預けて一応手形を決済させるという方法で、別表一〇のとおり手形の延期を繰り返した。

なお、別表九、一〇の番号〈19〉のAの手形期日(一〇月一四日)とその第一回延期約定日(一〇月二八日)には一四日間の、同〈19〉のCの手形期日(一一月一四日)とその第一回延期約定日(一一月三〇日)には一六日間の、同〈19〉のDの手形期日(一一月二四日)とその第一回延期約定日(一一月三〇日)には六日間の各ずれがあり、一見右手形は完全に決済されて新規貸付けが行なわれたかの如き外観を呈しているが、実際は韓にはそのような余裕がなく、当然全額を延期するが、一時手元資金で繋いでおき、同〈19〉のBまたはEの手形の延期の際同時にこれを延期したものである。

(三) 右手形延期の繰り返しにより名目上の元利合計金が増大し、昭和四二年一二月ころには一億一五七六万六〇六〇円の多額に達したが、韓が間違いなく決済できる手形であるとして担保的な意味で差入れた田寿萬振出名義の手形が偽造であることが判明する等して原告が韓に強い不信感を抱くに至り、他方、韓の行なつていた事業も一向に軌道にのる気配がなく、最終的に韓から受取つていた手形はすべて決済されずに原告の手元に残つた。

(四) そこで、原告は韓に対し貸付金の一括返済を強く要求したところ、韓は代理人を立てて日歩二〇銭の利息金の定めと複利計算方法が利息制限法に違反し無効であると主張するに至り、紛争となつたが、任意に支払われた制限超過利息の超過部分についてこれを利息の支払としては無効とし、残存元本に充当すべきものとした最高裁昭和三九年一一月一八日大法廷判決、これを踏襲した最高裁昭和四〇年二月九日第三小法廷判決に鑑み、原告は、昭和四三年一月二五日韓との間で制限超過利息は無効であることを確認して裁判上の和解(即決和解)をなし、これにより、原告が韓との間で本件各係争年分において収受すべき利息金額は、利息制限法所定の年一五パーセントの割合によることと確定した。

(五) 以上によれば、原告は韓に対する貸付けにおいて現実に利息を収受していないものというべきであるが、仮に利息を収受したものとしても、制限超過利息は本来的に無効で不当利得として返還義務があること(最高裁昭和四三年一一月一三日大法廷判決)、貸主たる原告において制限超過利息につき従前の収受関係を変更し、借主と和解調書で法定利息しか収受しないものとして確認処理した以上、制限超過利息については所得を構成しないものであること(最高裁昭和四六年一一月九日第三小法廷判決)からみて、いずれにしても、本件においては制限超過利息については原告の所得を構成しない。

(六) そこで、別表九及び一〇に基づき利息制限法所定年一五パーセントの割合による利息を計算すると、昭和四〇年分が一二七万四九二六円、昭和四一年分が二八四万〇二五九円となる。但し、別表一〇に基づき延期時の一部返済金を合計すると、昭和四〇年分が一五一万七六八〇円、昭和四一年分が一八六万二六三二円となり、昭和四〇年分については右制限内利息額を上廻ることとなるので、この限りにおいて現実に利息を収受したものである。

したがつて、韓からの利息収入は、昭和四〇年分が一五一万七六八〇円、昭和四一年分が二八四万〇二五九円となる。

(七) 本件各処分は、原告の韓に対する貸付けについて右収入利息金額を超える部分についても現実に収受があつたとするもので、その判断には事実の認定を誤つた違法が存するばかりでなく、右判断は利息制限法の解釈適用に関する一連の最高裁判決の趣旨を全く没却し、かつ、租税実質課税の原則に反する違法なものである。

3  前記韓からの収入利息金額によれば、原告の昭和四〇年分総所得金額は六六一万〇二七三円、これに対する重加算税額は八一万五六〇〇円となり、昭和四一年分については総所得金額は四七三万五九九八円の赤字となるため、重加算税も発生しない(別表二の原告主張額参照)。

よつて、昭和四〇年分についての本件各処分中総所得金額及び重加算税額を超える部分並びに昭和四一年分についての本件各処分は、いずれも取消を免れない。

二  請求原因に対する認否

1  請求原因1の事実は認める。

2  同2の冒頭部分の主張は争う。

同2の(一)の事実のうち、原告が韓に対し、貸付金額に日歩二〇銭の割合による利息を加算した元利合計金を期日に返済する約定で貸付けを行ない、その回収の手段としてその都度右元利合計金を手形金額とする手形を受取り、原告の取引銀行を通じてこれを取立てに回していたこと、別表九の貸付け(但し、同表番号〈12〉、〈23〉を除く。)については、それらが原告主張の貸付年月日、貸付金額、弁済日のとおり貸付けられ、原告がその主張の手形を受取り、これらを原告の取引銀行を通じて取立てに回していたこと(後述の被告主張にかかる別表三ないし八の貸付けとの照合関係は別表九の「別表三ないし八との照合」欄記載のとおりである。但し、後述するとおり、被告は手形が銀行で現実に決済された事実を基準として所得計算を行なうことを主張するものであつて、別表九の番号〈13〉の貸付けにかかる原告主張の受取手形については、その後、現金の移動を伴わない典型的な手形の書換えがなされたと認められるので、当該貸付金の返済期日が延期されたものとして、別表三ないし八には書換えられた手形のみを表示した(別表四順号63・64参照)。)は認めるが、原告の韓に対する貸付が二五回で、その合計金額が三〇一五万円であること、原告の受取つた手形が借用証代わりに振出されたものであることは否認する。

同2の(二)の事実のうち、別表一〇について、原告主張の約定日に、原告主張の弁済日を支払期日とする原告主張の手形金額の手形を受取つたことは認めるが(被告主張にかかる別表三ないし八の貸付けとの照合関係は別表一〇の「別表三ないし八との照合」欄記載のとおりである。なお、現金の移動を伴わない典型的な手形の書換えがなされたと認められるものについては、前述のとおり。)、これらの手形が原告主張のような延期手形であることは否認する(後述するように、原告主張の残金額を貸付金額とする新たな貸付けである。)。

同2の(三)の事実は知らない。

同2の(四)の事実のうち、原告と韓との間で昭和四三年一月二五日原告主張のような内容の裁判上の和解が成立したことは認めるが、その余の事実は否認する。

同2の(五)、(六)の主張は争う。

同2の(七)の主張のうち、本件各処分が原告の韓に対する貸付けにおける制限超過利息についても、一定の範囲で現実に収受があつたとするものであることは認め、その余の主張は争う。

3  同3の主張は争う。

三  被告の主張

1  本件各係争年分の総所得金額の計算内容について

原告の本件各係争年分の総所得金額の計算内容及び明細は次のとおりである(別表二参照)。

(一) 昭和四〇年分

(1) 収入金額((イ)+(ロ))       四八〇三万五九八六円

(イ) 収入利息              三四〇二万六四四九円

(内訳)韓分                五九三万六二一四円

その他                  二八〇九万〇二三五円

(ロ) 売上                一四〇〇万九五三七円

(2) 売上原価                 一〇九六万二九二五円

(3) 一般経費((1)×一三%)           六二四万四六七八円

一般経費率については、昭和五一年九月二九日に原告より大阪国税不服審判所長あてに提出された「主張の総括について上申」において、「昭和三九年分の一般経費率等は刑事事件の一、二審判決によるものを援用する」旨の申出があつたので、右判決で示されている一般経費率一三パーセントを適用した。

(4) 特別経費((イ)+(ロ))       二一五七万二五七六円

(イ) 給料                  二九万五〇〇〇円

(ロ) 支払利息              二一二七万七五七六円

(5) 差引事業所得金額((1)―(2)―(3)―(4))  九二五万五八〇七円

(6) 不動産所得金額              一一四万三五九〇円

(7) 雑所得金額                  五万五〇〇〇円

(8) 総所得金額((5)+(6)+(7))       一〇四五万四三九七円

(二) 昭和四一年分

(1) 収入金額((イ)+(ロ))       六〇九七万七四四七円

(イ) 収入利息              三一〇六万一一五七円

(内訳)韓分               一四二三万九七〇三円

その他                  一六八二万一四五四円

(ロ) 売上                二九九一万六二九〇円

(2) 売上原価                二五二六万〇一九二円

(3) 一般経費((1)×一三%)         七九二万七〇六九円

一般経費率については昭和四〇年分に同じ。

(4) 特別経費((イ)+(ロ))       二三八四万三六四六円

(イ) 給料                   三〇万三〇〇〇円

(ロ) 支払利息               二三五四万〇六四六円

(5) 差引事業所得金額((1)―(2)―(3)―(4))  三九四万六五四〇円

(6) 不動産所得金額               八〇万一九七〇円

(7) 譲渡所得金額                四三万三〇〇七円

(8) 総所得金額((5)+(6)+(7))        五一八万一五一七円

2  韓からの収入利息について

(一) 現行所得税法上の「所得」及び「収入すべき金額」の概念について

所得税法が課税の対象とする「所得」とは、利得、すなわち取得した経済上の成果を意味するものであつて、その内容は、基本的には「一定期間内における純資産の増加をすべて所得とする」いわゆる純資産増加説に立脚しているものであるが、その純資産の増加の原因については適法な原因に基づくものであると否とを問わないところであるから、例えば、テラ銭、利息制限法制限超過利息等不法なものであつても、その所得の発生原因からみた法律的な有効性とは無関係に、経済的・実質的にみて、納税者がその利得を事実上現実に支配管理し、自己のためこれを享受しうる可能性の存する限り、課税の対象たる所得を構成するものと解すべきである。

そして、所得の計算上における「収入すべき金額」(所得税法三六条一項)とは、その年において収入すべき金銭・物・権利・経済的利益等のすべてを指し、単に、既に現実に受入れた収入だけでなく、収入することが確実である利益(取得した債権等)までも含めて考えた「収入する権利の確定した金額」をいう(昭和二六年基本通達(一九四))ものと解すべきである。

(二) 利息制限法の制限超過利息の課税上の取扱いについて

(1) 現実に収受された場合

所得税法上の所得の概念は、右に述べたとおり、経済的実質によつて把握すべきであり、必ずしもその法律的性質いかんによつて決せられるものでない。したがつて、当事者間において約定の利息として授受され、貸主においても当該制限超過部分が元本に充当されたものとして処理することなく、依然として従前どおりの元本が残存するものとして取扱つている場合には、制限超過部分の利息をも含めて、現実に収受された約定の利息の全部が貸主の所得として課税の対象となるものというべきである。

(2) 未収の場合

制限超過利息が未収である場合には、貸主は、ただ、借主があえて法律の保護を求めることなく任意の支払を行なうかも知れないことを事実上期待しうるに止まるので、これについて収入の蓋然性があるものということはできない。したがつて、未収利息については、制限利息の範囲内のみを収入すべき金額として計上し、課税の対象とするのが妥当であると考えられる。

(三) 原告と韓との間における貸借取引の実態等について

原告の韓に対する貸付けは、初回が昭和三八年一二月二四日になされ、その利率は当初日歩二〇銭の約定であつた。その後、昭和三九年一二月一日に至り、原告は同日付で、原告の妻中島徳子及び原告のもと使用人田村幸子の名義で、韓との間に貸付利率日歩二〇銭(単利計算)とする融資契約を締結し、これに基づいて貸付けを実行した。

右貸付けはいずれもその都度原告から韓に現金を交付して行なわれ、その回収は、貸付け時に韓が元利合計を手形金額とする約束手形を弁済のため原告に交付するという方法で、後記(五)のとおり反覆継続して行なわれた。そして、右約束手形の大部分は、原告がその支払期日に、自己の取引銀行である三菱銀行河原町支店に設けた大西重雄等架空名義の預金口座等で、所定の取立て手続を経て合法的に決済された。

(四) 手形決済によつて利息が収受されたことについて

本件において、被告は、原告と韓との間の手形で決済されたものについては、貸付金利息が収受されたものとして制限超過部分の利息をも含め全部の利息を収入金額に計上したが、以下に述べるとおり、右手形決済によつて右利息は現実に収受されたと認められるのであるから、右の計算は正当である。

(1) 前記原告の韓に対する貸付けの形態は、その内容からみていわゆる手形貸付けであると判断される。

ところで、手形貸付けにかかる手形は、借用証書と同様の役割を果すとともに、担保としての性質を有し、また、支払方法・支払手段でもある。そして、手形期日(満期)において手形書換えがなく、手形が決済されたときは、当該手形にかかるすべての権利関係は消滅する。

しかして、本件貸付けにかかる各手形は、前述したとおり、原告の取引銀行を通じて取立てに回されて決済され、その後、右各手形金額は右銀行に開設された原告の普通預金口座へ入金されている。すなわち、本件貸付けは、その貸付けにかかる個々の手形金額がそれぞれ銀行入金されたことによつて完了した。

したがつて、本件貸付けが完了した以上、当然原告は貸付利息を収受しているものというべきである。

(2) 本件貸付けのうち銀行入金した分、すなわち後記(五)で主張する各貸付けは、各々独立した新規貸付けであり、手形期日において期日を延期する手形書換えがなされたのではない。

手形書換えとは、手形期日において、旧手形を回収するか、または、これを債権者の手元に残したままで(この場合、新手形弁済の際、新手形とともに旧手形は返還される。)満期日の記載を変更した新手形を振出すことであつて、旧手形を銀行等第三者機関を通じ完全に決済して新手形を振出すことは、手形書換えの範疇に入らない。そのうえ、本件においては、原告の主張によれば、新手形と旧手形の額面が異なり、旧手形一通に対し新手形が二通振出されている場合もあるというのであつて、この点からみても、新手形の振出しは手形書換えと認められない。

なお、原告は、本件貸付けに対し手形書換えの方法によつて返済期日の延期を行なおうと思えばその方法を採り得たのであり、それにもかかわらず敢えて旧手形決済・新規貸付けの方法を自ら選んだのである。そして、原告は、各貸付けをその都度決済させ、その上で新規貸付けを行なう方法を採ることが、債務者に対する関係において原告に有利であると判断してその方法を採用したのである。そうであるなら、その方法を採用したことによる税務上の不利益も甘受すべきである。

(3) また、本件貸付けにおいて、原告は、旧手形決済・新手形交付に当り、旧手形にかかる利息を元本に組み込んで新手形を交付させているため、仮に原告の主張に従えば、本件貸付利息の計算は利息に利息がつくという複利計算とならざるを得ない。そうすると、右事実は、とりもなおさず、本件貸付けがそれぞれ独立した別個の貸付けであつて、手形書換えがなされたものではないことを裏付けるものである。なぜなら、本件貸付利息の約定が単利計算であつて複利計算でない以上、右利息を元本に組み入れるという行為をなすには、その前提として、旧手形にかかる貸付金を一旦完全に清算しなければならないからである。

なお、抽象的に言えば、利息の元本組み入れの特約が存していたり、利息の元本組入権行使の手続(民法四〇五条)がなされていたならば、右のようなことも可能ではあるが、本件においてこのようなことがなされた理由について、原告は名目的利息が増加したに過ぎないと主張するのみであり、むしろ、原告は旧手形にかかる元本に利息を加えたものを新手形の元本とすることは当然のことであると認識していたと認められる。このことは、とりもなおさず、旧手形上の元本及び利息が手形決済により収受されていたことを示している。

(4) 原告が手形期日または期日の数日前に新手形交付と引換えに韓に交付した現金は、右のように新たな貸付金であり、原告が主張するように手形書換えの一手段として韓に預けたものではない。

なお、韓が原告から交付を受けた現金でもつて旧手形を決済したとしても、それは、右現金を韓が運用した一方法に過ぎないのであるから、このことをもつて、直ちに、右現金が手形書換えのために預けられたものであるということは言えない。

(5) 被告は、前述のように手形が銀行決済された事実に基づき、その時点で制限超過利息が収受されたものとして収入利息を計上したが、そもそも原告は、本件貸付け(原告が手形書換えであると主張している新手形にかかる貸付け)に際して韓に対して利息を天引きして貸付けている。すなわち、原告は、手形貸付日において利息を天引きしたことによつて、既にその時点で、制限超過利息を現実に収受していたのである(なお、その計算を行なうと、いずれも本件各処分の収入利息金額を上廻ることになる。)。

(五) 韓に対する収入利息及びその明細

本件各係争年分の原告の総所得金額の計算内容のうち、韓に対する貸付金収入利息の計算明細は次のとおりである。

(1) 昭和四〇年分

(イ) 昭和四〇年中に貸付けが行なわれ、同年中にその弁済期の到来したもの(別表三)

昭和四〇年中に貸付けが行なわれ、同年中にその約束手形の支払期日も到来し、同時に原告の取引銀行において支払決済が行なわれたものの当年分の収入利息は、別表三の「〈2〉支払手形金額」から「〈1〉貸付金額」を差し引いた四六二万三八八〇円である。

(ロ) 昭和四〇年中に貸付けが行なわれ、翌年中にその弁済期が到来するもの(別表四)

昭和四〇年中に貸付けが行なわれ、翌年中にその約束手形の支払期日が到来するものの当年分の収入利息は、別表四の「貸付金額」に昭和四〇年中における貸付期間(別表四の貸付年月日を含め、同日から昭和四〇年一二月三一日までの日数)と利息制限法一条一項所定の年利率一五パーセント(原告に有利となる最低年利率を適用)を乗じた三九万四九三四円である。

(ハ) 昭和三九年中に貸付けが行なわれ、昭和四〇年中に弁済期が到来したもの(別表五)

昭和三九年中に貸付けが行なわれ、昭和四〇年中にその約束手形の支払期日が到来し、同時に原告の取引銀行において決済が行なわれたものの当年分の収入利息は、別表五の「〈2〉支払手形金額」から「〈1〉貸付金額」及び「〈4〉昭和三九年分に収入金額として計上した金額」を差し引いた九一万七四〇〇円である。

右昭和三九年分に収入金額として計上した金額は、約定利率日歩二〇銭を経過日数に按分することとして、次の算式によつて計算した(年利一五パーセントの法定金利による計算方法に替えて、右の方法を適用すれば、昭和四〇年分の収入利息が少なくなり、原告に有利になる。)。

〈1〉 貸付元本×利率(日歩20銭)=1日当り利息

〈2〉 (手形金額-貸付元本)÷〈1〉=利息計算日数

〈3〉 利息計算日数-(昭和40年1月1日から手形期日までの日数+手形取立日数1日)=昭和39年分に計上する貸付金利息に対応する利息計算日数

〈4〉 〈1〉×〈3〉=昭和39年分に収入金額として計上した金額

(ニ) 合計((イ)+(ロ)+(ハ)) 五九三万六二一四円

(2) 昭和四一年分

(イ) 昭和四一年中に貸付けが行なわれ、同年中にその弁済期の到来したもの(別表六)

昭和四一年中に貸付けが行なわれ、同年中にその約束手形の支払期日も到来し、同時に原告の取引銀行において決済が行なわれたものの当年分の収入利息は、別表六の「〈2〉支払手形金額」から「〈1〉貸付金額」を差し引いた六九四万四二二四円である。

(ロ) 昭和四一年中に貸付けが行なわれ、翌年中にその弁済期が到来するもの(別表七)

昭和四一年中に貸付けが行なわれ、翌年中にその約束手形の支払期日が到来するものの当年分の収入利息は、別表七の「貸付金額」に昭和四一年中における貸付期間と利息制限法一条一項所定の年利率一五パーセント(最低年利率の適用については昭和四〇年に同じ。)を乗じた二四七万四一四五円である。

(ハ) 昭和四〇年中に貸付けが行なわれ、昭和四一年中に弁済期が到来したもの(別表八)

昭和四〇年中に貸付けが行なわれ、昭和四一年中にその約束手形の支払期日が到来し、同時に原告の取引銀行において決済が行なわれたものの当年分の収入利息は、別表八の「〈2〉支払手形金額」から「〈1〉貸付金額」及び「〈4〉昭和四〇年分に収入金額として計上した金額」を差し引いた四八二万一三三四円である。

(ニ) 合計((イ)+(ロ)+(ハ)) 一四二三万九七〇三円

(六) 原告主張の和解について

原告と韓との間で、昭和四三年一月二五日に成立した和解は、両者間の和解時における債権・債務額等の確認や、爾後の決済条件・方法・措置等について、単に両者間で申し合わせ取決めたに過ぎない。したがつて、右和解内容は、本件各係争年分の所得金額の計算上の収入金額に対し、何ら遡及的に影響を及ぼすものではなく、昭和四三年分の所得金額の計算において、その年分の課税関係に及ぼす影響を判断し、考慮すれば足りる(所得税法五一条二項参照)。

3  本件賦課決定について

原告は、本件各係争年分において収入利息及び不動産の処分による収入等巨額な収入を得たが、収入利息、不動産の処分等による収入については、大西重雄等二〇余件の架空名義の預金口座を設定し、これに入金して、その収入を秘匿していた。さらに、貸付けに伴う担保の設定及び所有権の移転に伴う登記等にあたつても、原告の妻である中島徳子、または原告のもと使用人である田村幸子の名義を使用するなどして、これを仮装隠ぺいしていた。

これらの諸行為は、いずれも、所得税を故意に免れるためにとつたもので、国税通則法六八条二項にいう「隠ぺいまたは仮装する行為」に当ることが明らかであるから、本件賦課決定は適法である。

四  被告の主張に対する原告の認否及び反論

1  被告の主張1の(一)及び(二)のうち、いずれも(1)、(1)の(イ)、その内訳の韓分、(3)(但し、一般経費率が一三パーセントであることは認める。)、(5)、(8)の金額はこれを否認し、その余の金額はこれを認める。

2  同2の(一)の主張のうち、テラ銭については、これが不法原因給付に当り、返還請求が認められないのであるから、これを受領した時点で実質的に経済的利益を確定的に得るものであることは争わない。しかし、利息制限法超過利息については、判例により返還請求が認められているので、テラ銭とは同視し得ないものであり、右の返還請求権が消滅したときに初めて、経済的実質的に納税者がこれを利得したものといえるのであつて、この時点で、課税の対象たる所得を構成するものと解すべきである。

同2の(二)の主張は争う。

同2の(三)の前段の事実のうち、貸付金の利息計算が単利であるとの点は否認し、その余の事実は認める。原告の韓に対する貸付けは、韓において期日に返済ができないため延期を申し入れるようになり、その際、従前の手形の額面金額に日歩二〇銭の割合による利息を加算した切替手形を持参したため、結果において複利計算となつたものである。

同2の(三)の後段の事実のうち、別表九の貸付けが被告主張の貸付方法で行なわれたことは認めるが、被告主張のその余の貸付けの事実は否認する。また、その回収のため被告主張の預金口座等で手形を取立てに回したこと、これにより決済された手形のあることは認めるが、これは、原告が韓の使用人に現金を預けて一応手形を決済させる形式で返済期限の延期をしたにすぎず、韓からの受取手形は、最終的にすべて決済されないまま原告の手元に残つている。

同2の(四)の冒頭部分の主張は争う。

同2の(四)の(1)の事実及び主張は争う。原告と韓との間の金銭消費貸借は、いわゆる統一手形用紙制度が実施される以前の、文房具店で手形用紙を一般に市販していたような時代のことであり、右両名も、手形を単なる借用証程度にしか認識しておらず、これを第三者に譲渡した訳でもなく、不渡りを恐れる韓を心理的に追い込み回収を容易にするため銀行に回していたにすぎないもので、このような本件の事実関係は、被告の主張するようないわゆる手形貸付けの範疇に入らない。仮に、これを手形貸付けと捉えるとしても、手形貸付けの本質は、金銭消費貸借契約に異らないのであるから、被告の主張するように、手形貸付けの手形債権としての面のみを重視し、原因関係たる金銭消費貸借としての面を無視するのは、極めて形式的、皮相的な見方であり、原告と韓との間の貸借関係の実体を見誤るものである。原告及び韓は、ともに、これが単なる延期で貸付金は依然として残存し名目上の利息額が増加しているに過ぎないものと考えており、現実に金銭消費貸借の元金や利息が入金になつた等とは全く考えていないのであつて、手形の決済によりすべての権利関係が消滅したということはできない。被告のいうように、手形の決済により原告の韓に対する貸金が回収され、制限超過利息を原告が現実に収受し、これによりすべての権利関係が消滅したものであるならば、原告は、爾後、返済能力に疑問のある韓に新たな貸付けを行なうことは考えられず、仮に新たに貸すとしても、増担保を要求するとか、利率を上げる等の条件をつける筈である。そうでないからこそ、手形の決済と右手形決済のための現金の授受が同日または接着した日に行なわれ、別表九及び一〇のとおり、日時、金額が関連をもつて連なるのであつて、その実質は手形決済資金がないための単なる延期にすぎないことを如実に現わしているのである。

同2の(四)の(2)の主張は争う。国の国民に対する課税処分は、真に国民にその所得がある場合にのみ許されるものであり、その実態把握において実情を無視し、形式面のみを捉えて課税することは実質課税の原則に反し許されない。原告は、銀行に取立てに回つている手形を決済させるため、韓の使用人に現金を預けたに過ぎず、これが新規貸付けでなく、殆どが支払期日の延期であることは、頻繁に原告方へ出入りしていたのが新規借受の権限のない韓の使用人であつたことからも明らかである。

同2の(四)の(3)の主張は争う。本件貸付けの延期について、旧手形にかかる計算利息を新手形の元本に組み入れる形式が採られていたことは事実であるが、これをもつて直ちにこれらがそれぞれ別個独立の貸付けであり、旧手形にかかる貸付金が一旦完全に清算されたものと断定することはできない。右複利計算は当事者の約定に基づくものに過ぎず、手形切替えの実体は、韓において借金を返済できないことによる返済期限の延期に他ならない。

同2の(四)の(4)の主張は争う。原告が韓の使用人に交付した現金は、手形を決済する以外に流用することができず、したがつて、現金を預けたに過ぎない。

同2の(四)の(5)の主張は争う。利息の天引きは強行法規たる利息制限法によつて禁じられており、現実に交付した金額が貸付元本として処理されることになるので、天引き分は貸したことにはならず、したがつて、天引きによつて利息を現実に収受したことになるいわれはない。もつとも、その後名目元本が支払われたときは、天引利息を現実に収受したことになるが、本件においては、その殆どが延期されて、名目上の利息額だけが増加したあげく、和解調書により、制限超過利息の無効であることが確認されたのであるから、結局、天引利息を原告が収受したことにはならない。

同2の(五)の(1)、(2)の各(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の各合計金額は、これを否認する(個別的認否は別表三ないし八の各「原告の認否」欄記載のとおりである。)。

同2の(六)の主張は争う。原告と韓との間の和解は、単なる申し合わせではなく、利息制限法に関する一連の最高裁判決に鑑み、超過利息分が利息として当然無効となり法律上これを請求し得ないもので、客観的に収入とならないものであるため、原告はその無効であることを確認して和解をなしたのである。したがつて、当該年分において収受すべき利息金額は、右和解により利息制限法内で確定したものである。

3  同3の事実のうち、原告が被告主張のような架空名義の預金口座を使用し、かつ、中島徳子等の名義で不動産について担保設定、移転登記等をしたことは認めるが、重加算税額は争う。

第三証拠〈省略〉

理由

一  請求原因1の事実は、当事者間に争いがない。

二  しかして、原告は、本件各処分は原告の韓に対する貸付金の収入利息金額の算定に関し違法がある旨主張し、まず、被告が原告の韓に対する貸付けであるとする別表三ないし八の各貸付けのうち、主として、別表九の二五口の貸付けのみが、真実の貸付けであり、他は、同表及び別表一〇に示すとおり、当初の貸付けの期限の延期を手形の書換えによつて行なつていたものに過ぎないこと、したがつて、現実に弁済された一部の貸付けを除いて、元利金の弁済がなされたとはいえないこと、そのため、これらについては利息金の収受がなされていない旨を主張するのである。

そこで、まず、原告と韓との間の貸借の実態を分析して、この点を検討することとする。

1  原告と韓との取引が昭和三八年一二月に始まり、その後、昭和三九年一二月一日付で、原告の妻中島徳子及び原告のもと使用人田村幸子の名義で、韓との間に貸付利率を日歩二〇銭とする融資契約が締結されたこと、以後、原告はこれに基づいて、貸付金額に右利率による利息を加算した元利合計金を期日に返済するとの約定で、韓に対して貸付けを繰り返していたこと、その際、貸金回収の手段として、原告はその都度韓から右元利合計金を手形金額とする手形を受取り、これを原告の取引銀行である三菱銀行河原町支店に設けた大西重雄等架空名義の預金口座を通じて取立てに回していたこと、右取立て手続により手形の決済されたものが存在すること、別表三ないし八のうち、「原告の認否」の「貸付」欄に「○」と表示する順号の貸付け(別表九に照合するもの及び順号22、130)が、それぞれ原告の韓に対する貸付けであること、各同表のうち、「原告の認否」の「支払手形」欄に「○」と表示する順号の支払手形は、同順号の「貸付年月日」欄記載の日に韓から原告に振出されたものであることは、いずれも当事者間に争いがない。

また、成立に争いのない乙第一号証、第二号証の二、第一五号証によると、別表三の順号18の支払手形金額は三二万六〇〇〇円であること、証人久保喜野の証言(第一回)及びこれにより真正に成立したものと認められる甲第一六ないし第一八号証並びに弁論の全趣旨によると、別表四、七、八のうち「原告の認否」の「支払手形」欄に「○(ただし書)」の表示のある順号の支払手形は、右ただし書において原告が主張する日に振出されたものであつて、同順号の「貸付年月日」欄記載の日に振出された別の手形を書換えたものであること(同順号に照合する別表九及び一〇参照)、右乙第一号証、第二号証の二、第一五号証、成立に争いのない乙第二号証の一、同号証の三ないし九、第八号証、第一〇号証の一、二、第一六号証によると、別表三ないし六、八記載の各支払手形はいずれも原告の取引銀行を通じて取立てに回され、すべて現実に決済されていることがそれぞれ認められ、これら認定の事実を左右するに足る証拠はない。

2  次に、原告と韓との取引について、原告がこれに関する立証を個別的に行なつている別表九の番号〈11〉のAないしEに関係する一連の取引を例にとつて、その実態を具体的にみることとする。

前記甲第一六ないし第一八号証、証人久保喜野の証言(第一回)及びこれにより真正に成立したものと認められる甲第一五号証、原告本人尋問の結果及び弁論の全趣旨並びにこれらにより真正に成立したものと認められる甲第一三号証の一ないし七、第一四号証の二、四ないし六を総合すると、原告は韓に対し、昭和四〇年八月三一日金二五〇万円を貸渡し、その元利合計金を返済するために、別表九の番号〈11〉のAないしEの約束手形(別表三の順号51ないし55の手形と同じ。以下この表示による。)の振出を受けたこと(以上の事実は、当事者間に争いがない。)、しかして、これらの各手形は、次のような経過をへて、それぞれ原告の取引銀行を通じて決済され、あるいは書換えられていつたものであることを認めることができ、これを左右するに足る証拠はない。

すなわち、韓が経営する京都観光ホテルの経理担当従業員である久保喜野は、韓の代理人として、

(一)  別表三の順号51の支払手形の期日(休日)の翌日である昭和四〇年一〇月一一日、別表四の順号66の支払手形(手形金額は元本五四万円に利息一一万八八〇〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金五四万円を受領して、これと別に用意した四〇〇〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号51の支払手形を決済し、

(二)  別表三の順号52の支払手形の期日である同月二五日、別表四の順号69の支払手形(手形金額は元本五五万円に利息一二万七六〇〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金五五万円を受領して、これと別に用意した九〇〇〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号52の支払手形を決済し、

(三)  別表三の順号53の支払手形の期日の二日前である同年一一月一三日、別表四の順号73の支払手形(手形金額は元本五八万円に利息一四万五〇〇〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金五八万円を受領してこれを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号53の支払手形を決済し、

(四)  別表三の順号54の支払手形の期日の前日である同月二四日、別表四の順号74の支払手形(手形金額は元本五九万円に利息一四万〇四二〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金五九万円を受領してこれを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号54の支払手形を決済し、

(五)  別表三の順号55の支払手形の期日の前日である同年一二月九日、別表四の順号77の支払手形(手形金額は元本六〇万円に利息一五万円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金六〇万円を受領して、これと別に用意した五〇〇〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号55の支払手形を決済し、

(六)  前記別表四の順号66の支払手形の期日の前日である昭和四一年一月二六日、別表六の順号99の支払手形(手形金額は元本六五万円に利息一四万五六〇〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金六五万円を受領して、これと別に用意した八八〇〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号66の支払手形を決済し、

(七)  前記別表四の順号69の支払手形の期日の前日である同年二月一四日、別表六の順号104の支払手形(手形金額は元本六七万円に利息一七万一五二〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金六七万円を受領して、これと別に用意した七六〇〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号69の支払手形を決済し、

(八)  前記別表四の順号73の支払手形の期日の前日である同年三月一四日、別表六の順号116の支払手形(手形金額は元本七二万円に利息一九万五八四〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金七二万円を受領して、これと別に用意した五〇〇〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号73の支払手形を決済し、

(九)  前記別表四の順号74の支払手形の期日の二日前である同月二二日、別表六の順号117の支払手形(手形金額は元本七三万円に利息一九万四一八〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金七三万円を受領して、これと別に用意した四二〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号74の支払手形を決済し、

(一〇)  前記別表四の順号77の支払手形の期日の前日である同年四月一一日、別表六の順号118の支払手形(手形金額は元本七五万円に利息一七万八五〇〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金七五万円を受領してこれを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号77の支払手形を決済し、

(一一)  前記別表六の順号99の支払手形の期日の前日である同年五月一六日、別表六の順号124の支払手形(手形金額は元本七六万円に利息一七万七八四〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金七六万円を受領して、これと別に用意した三万五六〇〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号99の支払手形を決済し、

(一二)  前記別表六の順号104の支払手形の期日の二日前である同年六月一八日、支払期日を同年一〇月一〇日、手形金額を九九万六三〇〇円(元本八一万円に利息一八万六三〇〇円を加算したもの)とする支払手形を持参して原告に交付し、原告から現金八一万円を受領して、これと別に用意した三万一五二〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号104の支払手形を決済し、

(一三)  前記別表六の順号116の支払手形の期日の二日前である同年七月二三日、支払期日を同年一一月一五日、手形金額を一〇八万七六八〇円(元本八八万円に利息二〇万七六八〇円を加算したもの)とする支払手形を持参して原告に交付し、原告から現金八八万円を受領して、これと別に用意した三万五八四〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号116の支払手形を決済し、

(一四)  前記別表六の順号117の支払手形の期日の前日である同年七月二九日、支払期日を同年一一月二〇日、手形金額を一〇九万八二六〇円(元本八九万円に利息二〇万八二六〇円を加算したもの)とする支払手形を持参して原告に交付し、原告から現金八九万円を受領して、これと別に用意した三万四一八〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号117の支払手形を決済し、

(一五)  前記別表六の順号118の支払手形の期日の前日である同年八月四日、支払期日を同年一一月二五日、手形金額を一〇九万六四八〇円(元本八九万円に利息二〇万六四八〇円を加算したもの)とする支払手形を持参して原告に交付し、原告から現金八九万円を受領して、これと別に用意した三万八五〇〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号118の支払手形を決済し、

(一六)  前記別表六の順号124の支払手形の期日である同年九月五日、別表七の順号176の支払手形(手形金額は元本九〇万円に利息二六万一〇〇〇円を加算したもの)を持参して原告に交付し、原告から現金九〇万円を受領して、これと別に用意した三万七八四〇円とを韓の取引銀行に入金し、銀行取立てに回つていた右順号124の支払手形を決済し、

(一七)  前記(一二)の支払手形の期日の五日前である同年一〇月五日、別表七の順号146の支払手形(手形金額は元本九六万円に利息三三万四四八〇円を加算したもの)及び現金三万六三〇〇円を持参して原告に交付し、同月一〇日を支払期日とする右(一二)の支払手形を書換え、

(一八)  前記(一三)の支払手形の期日である同年一一月一五日、別表七の順号154の支払手形(手形金額は元本一〇五万円に利息三六万五四〇〇円を加算したもの)及び現金三万七六八〇円を持参して原告に交付し、同日を支払期日とする右(一三)の支払手形を書換え、

(一九)  前記(一四)の支払手形の期日である同月二〇日、別表七の順号155の支払手形(手形金額は元本一〇六万円に利息三六万八八八〇円を加算したもの)及び現金三万八二六〇円を持参して原告に交付し、同日を支払期日とする右(一四)の支払手形を書換え、

(二〇)  前記(一五)の支払手形の期日の五日前である前同日、別表七の順号163の支払手形(手形金額は元本一〇六万円に利息三六万八八八〇円を加算したもの)及び現金三万六四八〇円を持参して原告に交付し、同月二五日を支払期日とする右(一五)の支払手形を書換え

たこと及び右別表七の順号176、146、154、155、163の支払手形はいずれも決済されずに原告の手元に残つたこと、以上の事実が認められる。なお、以上の経過は、それを延期とみる点は別として、別表九、一〇の番号〈11〉のAないしEに整理されているとおりである。

3  そして、以上の各事実に前掲甲第一六ないし第一八号証、証人久保喜野の証言(第一回)、原告本人尋問の結果並びに弁論の全趣旨及びこれにより真正に成立したものと認められる甲第一三号証の八、第一四号証の一、三、第二四ないし第二七号証とを総合すると、前記2項において別表九、一〇の番号〈11〉のAないしEに関係して具体的にみたのと同様に、別表三ないし八の各支払手形は、いずれも別表九、一〇に整理されているとおりの関連性(但し、それを延期とみる点はしばらく措く。)を有しているものであること、すなわち、本件各係争年中にいずれも決済のなされている別表三ないし六及び八の各支払手形は、別表三の順号34、別表四の順号75、別表五の順号86、87、別表六の順号107ないし109(以上いずれも別表九の備考欄に弁済とあるものに照応し、当該貸付金が弁済されたことを原告において自認するもの)及び別表三の順号22、別表六の順号130(以上原告において弁済につき争いないと解されるもの)を除き、いずれも韓において新たな期日、金額の手形(以下「新手形」という。)を交付するのと引換えに原告から受領した現金と、一部韓の側で用意した現金(その数額は、別表一〇の一部返済欄のとおり。)とを韓の取引銀行に入金して決済したもの(なお、持出銀行たる原告の取引銀行から買戻したものも例外的に存在すると考えられる。また、決済された側の手形を以下「旧手形」という。)であることが認められる。

4  そこで、以上のような関連性を基に、原告は、冒頭に記載したとおり、新手形は旧手形を実質的に書換えたものであつて、旧手形の原因たる消費貸借については、期限の延期がなされたものであると主張するのである。

しかしながら、以上認定のとおり、新手形の振出の際には、これと引換えに必ず原告から現実に現金が韓側に対して交付されているのであり、かつ、前掲甲第一三号証の一ないし八、第一四号証の一ないし六及び原告本人尋問の結果によれば、原告は、右各取引を記載しておいた卓上日記に、例えば、前記2項の(一)の昭和四〇年一〇月一一日の取引については、「清水ホテル、六五万八八〇〇円貸、利子一一万八八〇〇円入、差引き五四万円渡し、1/27」のように記載し(なお、清水ホテルとは韓を意味する。)、同旨の記載は原告から提出された関連の卓上日記すべてに認められること、そして右記載一二例中七例においては、新手形の額面額をもつて「貸」と表示し、利息を差引いて残金を現金で交付した旨の記載になつていること(なお、残りは、交付した現金額をもつて「貸」としている。)が認められ、このことは、原告が新手形と引換えに現金を交付したことをもつて、新たな消費貸借契約の成立と考えていたことをうかがわせる。他方、前掲甲第一五ないし第一八号証、第二四ないし第二七号証及び証人久保喜野の証言(第一、二回)によれば、右各取引の際に久保から原告に対して交付され、その後も原告において保存してきた計算書には、例えば、前記2項の(一六)の昭和五一年九月五日の取引については、新手形の額面額中の元本額と利息計算の内訳を記載したうえで「上記の通り金員確に受け取りました。京都観光ホテル 韓学教 代理久保喜野」と記載して押印がなされていること、右の形式は、提出された計算書七通(ただし、一通は韓学教名義、また、甲第一七及び一八号証は一通の計算書)に共通することが認められ、このことは、韓の代理人である久保の側でも、新手形と引換えに現金を受領したことをもつて、新たな消費貸借契約の成立と考えていたことをうかがわせる。けだし、前記証言及び原告本人尋問の結果によれば、原告と久保との信頼関係は厚く、久保はしばしば原告のために預金の引出しを代行しており、ただ単に原告から旧手形の延期手続のために即日銀行に入金する現金を預つただけのことなら、改まつて「受取り」を出すのも不自然であり、前記のように久保が必ず改まつた受取り文言を記載し、かつ、わざわざ韓の代理人であることを正確に表示して押印までしていることは、右受取り文言が、韓と原告との新しい取引の証憑であることを潜在的にせよ意識したからであると見るのが妥当である。

のみならず、前掲各証拠によれば、原告と韓との貸借においては、手形以外に借用証書等は作成されず、かつ、右手形によつて貸借の決済がなされていたと認められるのであるから、その取引形態は典型的な手形貸付に該当するものと解されるところ、手形貸付にあつては、手形の授受と消費貸借契約の成立とは密接に関連するのであるから、特別の事情のないかぎり、新手形とそれに見合う現金との授受があれば、新規の手形貸付の成立があり、また、旧手形が決済されれば、それに伴つて、その原因たる旧貸金債務も弁済によつて消滅したと解するのが一般である。特に、原告の主張自体からも明らかなとおり、本件においては、少額とはいえ旧手形の決済資金の一部は韓自身が用立てており、旧手形は銀行を通じて正規に決済され、かつ、複数の旧手形の決済資金が一通の新手形によつてまかなわれたり、その逆であつたりする事例も多いのであるから、新手形の振出は、単純な手形の書換えとは様相を異にするものであり、そのような個々の手形関係とは別に、原告主張のような二五口の消費貸借契約が原因関係として意識されていたと考えることは困難で、当事者間では、現実に振出された手形を基準にして貸借関係が意識されていたとみるべきである。

さらに、前記証言及び原告本人尋問の結果によれば、前記のように、旧手形を取立てに回し、これを決済するために必要な資金は改めて新手形と引換えに現金で交付するという決済方式がとられる以前においては、当事者間で、いわゆる通常の手形書換えがなされていた時期があつたこと、しかし、原告においては、そのようなやり方では、期日の延期が安易に流れることを遡つて、前記のような方式に改めるに至つたことが認められるのであつて、このように、原告が一旦わざわざ現金を用意してこれの授受を繰り返す手間をあえて採用した趣旨は、これによつて、一回一回の取引を各個独立のものとして、その間にけじめをつけることをねらつたものと解されるのである。そうだとすると、新手形の振出と旧手形の現実の決済とは、法律的にも別個のものと理解することが、かえつて、当事者の意図に合致するといえるのである(一般の訴訟において、高利金融業者は、このような場合には必ず、新旧両貸借を別個のものとして主張するものと思われる。)。

5  これに対し、原告は、前記のように新手形は旧手形の書換えであり、原因たる消費貸借契約の期限が延期されたものである旨を強調し、前記証言及び本人尋問の結果中には、右に副つた部分が存在し、前掲甲第二四号証、前記証言(第二回)により真正に成立したものと認められる甲第一九及び第二〇号証中にも、「延期」あるいは「書換え」との記載が存在する。そして実際にも、旧手形の決済と新手形の振出との間にはさきに認定したような密接な関連が認められるのである。しかしながら、前記証言及び本人尋問の結果中、いうところの延期が、韓において弁済の資力がないためにやむなく繰り返されていたものであるとする部分は、客観的事実としてはともかく、少なくとも原告の認識との関係では、昭和四一年度後半に至つてもなお次々と原告のいう意味での新規の貸付けがなされ、かつ、前記証言(第二回)によつて真正に成立したと認められる甲第二二号証の一ないし四によれば昭和四二年度になつてもその六月末までにさらに合計七五六万円の新規の貸付けがなされていることに照らして、到底これを採用し難く、むしろ、右のように原告のいう新規の貸付けが次次に行なわれていることや、前記3項に認定したような取引の実態及び前記卓上日記の記載等からすると、本件は、少なくとも原告との関係では、韓において弁済の能力がないために延期を続け名目上の利息が積み重なつていつたというよりは、原告において韓の資力に不安を持たなかつたため、韓の旺盛な資金需要に応じて新規貸付けを重ねると共に、収受した利息金をも、次々に、新たな元本として旧来の元本に加えて貸し増しを行なつていたというのが実態であるとみるべきである。

また、前記の証言及び本人の供述においては、延期という表現が前記のような卓上日記の記載や計算書中の文言と何らの矛盾もないものとして使われていることから考えると、右の表現は、法律的な意味での弁済期限の延期を意味するというよりは、前記のような各取引の資金的な関連性を明らかにするため、これを日常的な用語で表現したものに過ぎないとも解されるのであつて、直ちに、前述のような実体法的な分析と矛盾するものとはいえない。

のみならず、原告の主張によれば、別表九の番号〈23〉の五九万七〇〇〇円の貸付けは、同表〈19〉のC・D・Eの合計二四〇万三〇〇〇円の延期に合わせてなされたものであるというのであるが、前掲甲第二七号証の計算書には、はつきり「借入金三〇〇万円」と記載されていることと矛盾するのみならず、請求原因2の(二)の後段の主張のように、右〈19〉のCの手形の決済後一六日、Dの手形の決済後六日を置いて「延期」がなされたというに至つては、いうところの延期は、各取引間の主観的な、かつ、資金的な関係をのみ表現するものであつて、各取引の実体法的な分析に基づくものとは到底みなし難いことが明らかである。

なお、原告において真に手形の書換えを行なう場合には、前記2項の(一七)ないし(二〇)の例に明らかなとおり現実に手形の書換えを行なつているのであつて、また期限を延期する場合には、前掲甲第一四号証の四によれば、前記卓上日記にも「延期する」として記載している例が認められるのである。

6  以上縷述したところを総合すれば、結局、本件において新手形が振出され、これに見合つた現金が現実に原告から韓ないし久保に交付された場合には、仮にそれが旧手形の決済を目的とした場合であつても、法的には、これによつて新たな手形貸付がなされたものと解さざるを得ない。そして、右のように新たな消費貸借が成立したとする以上、これによつて得られた資金によつて決済された旧手形の原因となつていた消費貸借は、当然、現実の弁済によつて消滅したものと解すべきである。前記証言及び本人尋問の結果中、以上の認定に反する部分及び前掲甲第一九号証等の記載は、これを採用し難く、他に、以上の結論を左右するに足る証拠は存しない。

三  ところで、利息制限法の制限を超過する利息・損害金の課税上の取扱いについては、すでに最高裁の判例(最高裁昭和四六年一一月九日第三小法廷判決、民集二五巻八号一一二〇頁、外)が存在するが、当裁判所も、右判例にならつて、これを二つの場合に分かつて取扱うべきものと考える。

すなわち、右制限超過利息が当事者間において約定の利息金として授受され、これを貸主において現実に収受している場合には、後に計算上それが元本に充当され、あるいは不当利得の返還の請求を受けることによりこれを自己に保有し得ないことがありうるとしても、制限超過部分をも含めてその全額が、ひとまずは課税の対象となる所得を構成するものとすべきである。これに対し、制限超過利息が未だ収受されていない場合には、本来、利息制限法の制限を超過する利息の約定自体が法律上無効である以上、貸主としてはただ単に借主の任意の履行を事実上期待しうるに留るものであるから、収入実現の蓋然性があるものとはいえず、約定の利息のうち法定の制限内の部分のみが課税の対象となるものとすべきである。

これを本件についてみるに、被告は、原告の韓からの収入利息を、当該年中に貸付け同年中に弁済期の到来したもの(昭和四〇年分につき別表三及び昭和四一年分につき別表六)、当該年中に貸付け次年以降に弁済期の到来するもの(同じく別表四及び七)及び前年中に貸付け当該年中に弁済期の到来したもの(同じく別表五及び八)に各区分し、別表三及び六においては、制限超過利息についても現実に収受があつたものとして、当該収受利息全額を、別表四及び七においては、当該年中において制限超過利息が未収であるとして、各年中における貸付期間に応じた制限内利息を、別表五及び八においては、制限超過利息についても現実に収受があつたものとして、当該収受利息から前年分に収入金額として計上した金額を差し引いた金額を、それぞれ韓からの収入利息として主張している。

そして、前述したように、被告が原告の韓に対する貸付けであると主張する右別表三ないし八の各貸付けは、いずれもこれを肯定することができ、また、別表三ないし六及び八の各支払手形は、いずれも支払期日において決済され、これによつて原因たる貸借について元利金の弁済がなされたのであるから、これに含まれていた利息制限法超過の利息も、現実に収受されたことになる。

したがつて、被告が、別表三及び六について、その収受した利息金全額を当該年分における収入利息としたことは相当である。また、別表四及び七については、当該年中には利息債権の履行期が到来していないのであるが、貸金業を営む原告の場合、継続的な会計上の処理をすることが妥当であるから、その貸付期間に応じた制限内利息(被告は一律に年一五パーセントの利率をもつて主張するので、原告に有利となる。)を当該年分における収入利息とすることは相当であり(所得税基本通達三六―八(七)本文参照)、別表五及び八についても、現実に収受した利息金全額から前年分に収入金額として計上した金額(前年中における貸付期間に応じた制限内利息、但し、被告は、昭和四〇年分について、昭和三九年分に収入金額として計上した金額を右制限内利息以上の金額をもつて主張するので、原告に有利となる。)を差し引いた金額を当該年分における収入利息とすることは相当である。そして、各表の計算内容にも誤りはないので、結局、被告が本件各係争年分における韓からの収入利息として主張する金額は、いずれも相当である。

四  次に原告は、前記昭和四三年一月二五日韓との間で制限超過利息の支払が無効であることを確認する旨の裁判上の和解が成立したので、これにより本件各係争年分において原告が収受すべき利息が制限内利息であることに確定した旨主張し、成立に争いのない甲第二号証によれば、右に副つた事実が認められる。

しかしながら、期間税たる所得税の場合、納税義務は、歴年の終了の時において法律の定める課税要件が充足されることによつて当然に成立する(国税通則法一五条も、このことを前提としている。)のであるから、その後の課税要件の変動によつて、当然に、納税義務の内容に変更を生ずるものではない。もつとも、国税通則法二三条二項は、特定の後発的事由については、これを理由として、納税申告書を提出した者または同法二五条の決定を受けた者から減額の更正の請求をすることを認めている。しかしながら、所得税法は、この点について同法一五二条及び五一条に別段の定めを設けているので、国税通則法四条により、所得税に関してはこれらの定めによるべきところ、右各条項及び所得税法施行令二七四条及び一四一条によれば、同法の区分する所得中事業所得については、その所得の発生が継続的であることに鑑み、以上のような後発的事由に基づく更正の請求は認められておらず、当該事由によつて生じた損失は、その事由の発生した日の属する年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されるに止るものである。

これを本件においてみると、原告は、前述のように、一旦は現実に収受した制限超過利息を引続き元本として韓に貸し増しを行なつていたところ、制限超過利息の収受が無効であることを主張され、裁判上の和解手続によつて、右不当利得分と残元本の通算を余儀なくされた結果、利息制限法の範囲内でしか利得を得られないこととなつたというのであるから、右は、まさに、所得税法五一条二項、同法施行令一四一条三号に該当するものとして、これを和解のなされた昭和四三年分の事業所得の計算上、必要経費に算入すべきものであり(なお、青色申告者であれば、一定の要件下に還付をも請求しうる。)、これを理由に、本件各係争年分の所得の計算について、遡及的な減額を主張しうるものではない。なお、本件において、原告に対する国税通則法二五条の決定がなされたのは、右和解のなされた後のことではあるが、そのことによつて、右の法理に差異の生じないことは、いうまでもない。

その他原告において、利息制限法超過の利息に対する課税上の取扱いについて主張するところは、いずれも、前記最高裁の判例の判示に照らして主張自体理由がないものというべく、これを採用し難い。

五  以上によれば、原告の本件係争年分における韓からの収入利息は、昭和四〇年分が五九三万六二一四円、昭和四一年分が一四二三万九七〇三円となり、その他の収入利息及び売上については両年分とも当事者間に争いがないから、原告の収入金額は昭和四〇年分が四八〇三万五九八六円、昭和四一年分が六〇九七万七四四七円となる。また、売上原価については両年分とも当事者間に争いがなく、一般経費については、一般経費率が一三パーセントであることについて当事者間に争いがないから、右収入金額に右一般経費率を乗じた昭和四〇年分六二四万四六七八円、昭和四一年分七九二万七〇六九円となり、特別経費についても両年分とも争いがない。そうすると、原告の事業所得金額は、右収入金額から売上原価、一般経費、特別経費を控除した昭和四〇年分九二五万五八〇七円、昭和四一年分三九四万六五四〇円となり、これに当事者間に争いのない不動産所得金額、雑所得金額、譲渡所得金額を加算したものが原告の総所得金額であり、昭和四〇年分が一〇四五万四三九七円、昭和四一年分が五一八万一五一七円となる(別表二参照)。

したがつて、これと同額またはその範囲内の総所得金額を認定し、これに基づいてなされた本件決定は、適法である。

六  次に、本件賦課決定についてみるに、被告の主張3の重加算税を生ずべき事実については当事者間に争いがなく、右事実は国税通則法六八条一項に該当する。

しかして、前述のように本件決定は適法であるから、これに定める税額に基づいて算出された本件賦課決定もまた適法である。

七  以上の次第で、原告の本訴請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法八九条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判官 田坂友男 小田耕治 森高重久)

別表一 課税処分経緯表

年分

昭和40年分

昭和41年分

(一)決定・賦課決定

総所得金額

20,026,109円

23,056,431円

納付すべき税額

9,527,500

11,262,100

重加算税額

3,334,400

3,941,700

(二)裁決

総所得金額

10,454,397

4,673,840

納付すべき税額

4,262,900

1,371,100

重加算税額

1,491,700

479,800

別表二 総所得金額の算定根拠

年分

昭和40年分

昭和41年分

備考

1

収入金額

48,035,986

(43,617,452)

60,977,447

(49,578,003)

(1)+(2)

内訳

(1)

収入利息

34,026,449

(29,607,915)

31,061,157

(19,661,713)

〈1〉+〈2〉

内訳

〈1〉韓学教分

5,936,214

(1,517,680)

14,239,703

(2,840,259)

〈2〉その他

28,090,235

16,821,454

争いなし

(2)

売上

14,009,537

29,916,290

争いなし

2

売上原価

10,962,925

25,260,192

争いなし

3

一般経費

6,244,678

(5,670,268)

7,927,069

(6,445,140)

1×経費率13%

4

特別経費

21,572,576

23,843,646

(1)+(2)、争いなし

内訳

(1)

給料

295,000

303,000

争いなし

(2)

支払利息

21,277,576

23,540,646

争いなし

5

事業所得金額

9,255,807

(5,411,683)

3,946,540

(△5,970,975)

1-2-3-4

6

不動産所得金額

1,143,590

801,970

争いなし

7

雑所得金額

55,000

争いなし

8

譲渡所得金額

433,007

争いなし

9

総所得金額

10,454,397

(6,610,273)

5,181,517

(△4,735,998)

5+6+7+8

( )内は被告の主張と異なる原告主張額

別表三 韓からの収入利息(昭和40年分-昭和40年中に貸付け、同年中に弁済期到来したもの)

順号

貸付

支払手形

〈3〉当年分利息

(〈2〉-〈1〉)(円)

原告の認否(注)

年月日

〈1〉金額(円)

期日

〈2〉金額(円)

貸付

支払手形

〈3〉

参照

1

40.1.27

400,000

40.4.12

452,772

52,770

×(一部返済)

別表九〈2〉A

2

300,000

40.5.12

354,609

54,609

×

〃〈2〉B

3

300,000

40.5.22

359,619

59,619

×(一部返済)

〃〈2〉C

4

40.2.19

300,000

40.3.13

315,000

15,000

〃〈3〉A

5

200,000

40.3.20

212,800

12,800

〃〈3〉B

6

40.2.20

300,000

40.4.21

337,800

37,800

×(一部返済)

〃〈4〉

7

40.2.27

300,000

40.3.15

312,000

12,000

〃〈5〉

8

40.3.13

300,000

40.5.4

333,000

33,000

×(延期)

別表一〇〈3〉A第一回

9

40.3.15

150,000

40.5.24

171,900

21,900

×(〃)

×

〃〈5〉第一回

10

40.3.20

200,000

40.6.10

234,000

34,000

×(〃)

×

〃〈3〉B第一回

11

40.3.27

350,000

40.4.27

373,800

23,800

×(〃)

〃〈1〉C第一回

12

40.4.6

630,000

40.5.24

694,260

64,260

×(〃)

〃〈1〉D第一回

13

40.4.12

450,000

40.5.12

479,700

29,700

×(〃)

〃〈2〉A第一回

14

40.4.16

640,000

40.6.17

723,200

83,200

×(〃)

×(一部返済)

〃〈1〉E第一回

15

1,000,000

40.5.20

1,074,000

74,000

別表九〈6〉

16

40.4.21

330,000

40.5.21

351,780

21,780

×(延期)

×

別表一〇〈4〉第一回

17

40.4.26

1,000,000

40.6.5

1,086,000

86,000

×(〃)

〃〈1〉C第二回

18

40.5.4

300,000

40.6.14

(現金回収)400

326,000

26,400

×(〃)

×(現金回収なし手形金額)

326,400円

〃〈3〉A第二回

19

40.5.7

600,000

40.6.22

658,800

58,800

×(〃)

×(一部返済)

〃〈1〉G第一回

20

40.5.12

800,000

40.6.10

851,200

51,200

×(〃)

〃〈2〉A第二回

21

40.5.17

600,000

40.7.7

664,800

64,800

×(延期)

×(一部返済)

別表一〇〈1〉H第一回

22

40.5.19

199,000

(現金回収)

200,000

1,000

○(現金回収)

23

900,000

40.7.15

1,008,000

108,000

×(延期)

×(一部返済)

別表一〇〈6〉第一回

24

40.5.21

200,000

40.7.20

226,000

26,000

×

別表九〈7〉

25

700,000

40.7.22

791,000

91,000

×(延期)

×(一部返済)

別表一〇〈2〉C第一回

26

40.5.24

800,000

40.6.28

860,800

60,800

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉D第二回

27

40.5.27

650,000

40.7.12

713,700

63,700

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉I第一回

28

40.6.7

100,000

40.6.26

103,800

3,800

×(〃)

×

〃〈1〉J第一回

29

40.6.4

1,000,000

40.7.4

1,066,000

66,000

×(〃)

×(一部返済)

〃〈1〉C第三回

30

40.6.9

1,000,000

40.7.9

1,066,000

66,000

×(〃)

×(〃)

〃〈2〉A第三回

31

40.6.12

300,000

40.7.20

324,600

24,600

×(〃)

×

〃〈3〉A第三回

32

40.6.16

700,000

40.7.26

760,200

60,200

×(〃)

×(一部返済)

〃〈1〉E第二回

33

40.6.21

750,000

40.7.24

805,500

55,500

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉G第二回

34

40.6.23

950,000

40.7.15

1,000,000

50,000

別表九〈8〉

35

40.6.26

850,000

40.8.5

923,100

73,000

×(延期)

×(一部返済)

別表一〇〈1〉D第三回

36

40.7.3

1,050,000

40.8.10

1,136,100

86,100

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉C第四回

37

40.7.6

650,000

40.8.27

721,500

71,500

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉H第二回

38

40.7.8

1,050,000

40.9.8

1,186,500

136,500

×(〃)

×(〃)

〃〈2〉A第四回

39

40.7.10

700,000

40.9.18

802,200

102,200

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉I第二回

40

40.7.14

1,000,000

40.9.27

1,154,000

154,000

×(〃)

×(〃)

〃〈6〉第二回

41

40.7.19

550,000

40.9.24

627,000

77,000

×

別表九〈9〉

42

40.7.20

972,000

40.7.31

1,000,000

28,000

×(延期)

○(ただし〈3〉A7の利息として、78,600円収受)

別表一〇〈3〉A第四回

43

40.7.21

790,000

40.9.28

903,760

113,760

×(〃)

×(一部返済)

〃〈2〉C第二回

44

40.7.23

800,000

40.10.9

929,600

129,600

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉G第三回

45

40.7.24

760,000

40.10.16

892,240

132,240

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉E第三回

46

40.7.31

1,500,000

40.9.30

192,000

192,000

×(〃)

別表九〈10〉

47

40.9.30

1,500,000

48

40.8.3

920,000

40.10.22

1,070,880

150,880

×(延期)

×(〃)

別表一〇〈1〉D第四回

49

47.8.9

1,130,000

40.10.28

1,317,580

187,580

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉C第五回

50

40.8.26

720,000

40.11.10

833,760

113,760

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉H第三回

51

2,500,000

40.10.10

544,000

378,000

×(〃)

別表九〈11〉A

52

40.10.25

559,000

〃〈11〉B

53

40.8.31

40.11.15

580,000

〃〈11〉C

54

40.11.25

590,000

〃〈11〉D

55

40.12.10

605,000

〃〈11〉E

56

40.9.7

1,180,000

40.12.18

1,427,800

247,800

×(延期)

×(〃)

別表一〇〈2〉A第五回

57

40.9.18

800,000

40.12.25

961,600

161,600

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉I第三回

58

40.9.20

1,150,000

40.12.27

1,382,300

232,300

×(〃)

×(〃)

〃〈6〉第三回

59

40.9.24

720,000

40.12.22

853,920

133,920

93,000円につき○余×(延期)

×(〃)

〃〈9〉第一回

60

40.9.28

800,000

40.12.14

928,000

128,000

×(延期)

×(〃)

〃〈2〉C第三回

合計

38,291,000

42,914,880

4,623,880

(注)1「貸付○」 被告主張の年月日に被告主張の金額を貸付けたことを認める。

2「〃×(延期)」 被告主張の貸付を否認する。被告主張の年月日に被告主張の金額を元本として手形を延期したものである。

3「支払手形○」 被告主張の貸付年月日に、被告主張の期日を支払期日とし、被告主張の金額を額面金額とする支払手形を振出したことを認める。

4「〃×」 (順号18のみ)

被告主張の現金回収は否認する。被告主張の貸付年月日に、被告主張の期日を支払期日とする支払手形を振出したことは認めるが、支払手形の額面金額が被告主張の金額であることは否認する。右額面金額は、326,400円である。

5「〈3〉○」 被告主張の利息を収受したことを認める。

6「〃×」 被告主張の利息を収受したことを否認する。右利息は未収であり、当初貸付に対する利息制限法所定の制限利息が発生するにすぎない。

7「〃×(一部返済)」 被告主張の利息を収受したことを否認する。ただし、別表一〇の手形延期の際、利息のうち一部が返済された。その余は未収である。

別表四 韓からの収入利息(昭和40年分-昭和40年中に貸付け、翌年中に弁済期到来するもの)

順号

貸付

支払手形

当年分利息(円)

原告の認否(注)

年月日

〈1〉金額(円)

期日

〈2〉金額(円)

貸付

支払手形

当年分利息

参照

61

40.9.29

1,000,000

41.1.25

1,242,000

38,630

×(延期)

×

別表一〇〈10〉第一回イ

62

40.9.29

690,000

41.2.5

872,160

26,654

×(〃)

×

〃〈10〉第一回ロ

63

40.9.29

2,000,000

41.5.30

1,578,200

77,260

(ただし、41.2.15の延期に振出)

別表九〈13〉第一回イ

別表一〇〈13〉

64

41.6.5

1,579,368

○(〃)

別表九〈13〉第一回ロ

別表一〇〈13〉

65

40.10.8

920,000

41.1.13

1,113,200

32,136

×(延期)

×

別表一〇〈1〉G第四回

66

40.10.11

540,000

41.1.27

658,800

18,197

×(〃)

×

〃〈11〉A第一回

67

40.10.15

890,000

41.2.8

1,100,040

28,528

×(〃)

×

〃〈1〉E第四回

68

40.10.22

1,070,000

41.2.20

1,337,500

31,220

×(〃)

×

〃〈1〉D第五回

69

40.10.25

550,000

41.2.15

677,600

15,369

×(〃)

×

〃〈11〉B第一回

70

40.10.26

500,000

41.2.25

625,000

13,767

別表九〈14〉

71

40.10.28

1,310,000

41.3.5

1,653,220

34,993

×(延期)

×

別表一〇〈1〉C第六回

72

40.11.8

830,000

41.3.10

1,035,840

18,419

×(〃)

×

〃〈1〉H第四回

73

40.11.13

580,000

41.3.15

725,000

11,679

×(〃)

×

〃〈11〉C第一回

74

40.11.24

590,000

41.3.20

730,420

9,213

×(〃)

×

〃〈11〉D第一回

75

40.12.1

500,000

41.3.10

~4.30

(各20,000円宛25枚、別表二)

500,000

6,369

別表九〈15〉A

76

41.5.2

128,800

〃〈15〉B

77

40.12.9

600,000

41.4.10

750,000

5,671

×(延期)

×

別表一〇〈11〉E第一回

78

40.12.14

920,000

41.4.15

1,151,840

6,805

×(〃)

×

〃〈2〉C第四回

79

40.12.17

1,420,000

41.4.20

1,780,680

8,753

×(〃)

×

〃〈2〉A第六回

80

40.12.21

850,000

41.4.20

1,084,600

3,842

×(〃)

×

〃〈9〉 第二回

81

40.12.24

960,000

41.4.30

1,207,680

3,156

×(延期)

×

別表一〇〈1〉I第四回

82

40.12.25

500,000

41.1.31

540,000

1,438

別表九〈16〉

83

40.12.27

1,380,000

41.5.5

1,744,320

2,835

×(延期)

×

別表一〇〈6〉 第四回

合計

394,934

支払手形はいずれも、取立銀行:三菱銀行河原町支店、取立口座名義:大西重雄である。

(注)1「貸付○×(延期)」 別表三の(注)1、2と同じ

2「支払手形○」 別表三の(注)3と同じ

3「〃○(ただし書)」 被告主張の期日及び金額の支払手形は被告主張の貸付年月日に振出したものではなく、被告主張の貸付年月日に振出した別の支払手形を延期する際に振出したものである。

4「当年分利息○」 被告主張額を認める。

5「〃×」 被告主張額を否認する。利息制限法所定の制限利息が発生するが、貸付でなく手形を延期したものであるため、元本は別表九の当初貸付額で計算される。

別表五 韓からの収入利息(昭和40年分-昭和39年中に貸付け、昭和40年中に弁済期到来したもの)

順号

貸付

支払手形

〈3〉利息

(〈2〉-〈1〉)(円)

〈4〉39年分に収入金額として計上した金額

〈5〉当年分利息

(〈3〉-〈4〉)(円)

原告の認否(注)

年月日

〈1〉金額(円)

期日

〈2〉金額(円)

貸付

支払手形

〈5〉

参照

84

39.11.27

3,000,000

別表九〈1〉

85

39.12.11

1,000,000

(ただし、39.11.27

4,000,000円)

上記4,000,000円の内訳

86

300,000

40.3.17

368,400

68,400

22,200

46,200

別表九〈1〉A

87

300,000

40.3.22

371,400

71,400

22,200

49,200

〃〈1〉B

88

300,000

40.3.27

374,400

74,400

22,200

52,200

×

〃〈1〉C

89

500,000

40.4.7

635,000

135,000

37,000

98,000

×

〃〈1〉D

90

500,000

40.4.17

645,000

145,000

37,000

108,000

×

〃〈1〉E

91

500,000

40.4.27

655,000

155,000

37,000

118,000

×

〃〈1〉F

92

500,000

40.5.7

662,000

162,000

34,000

128,000

×

〃〈1〉G

93

500,000

40.5.17

672,000

172,000

34,000

138,000

×

〃〈1〉H

94

500,000

40.5.27

682,000

182,000

34,000

148,000

×

〃〈1〉I

95

100,000

40.6.7

139,200

39,200

7,400

31,800

〃〈1〉J

96

39.12.11

400,000

40.5.20

400,000

0

0

0

合計

4,400,000

5,604,400

1,204,400

287,000

917,400

(注)1「貸付○」 別表三の(注)1と同じ。

2「支払手形○」 別表三の(注)3と同じ。

3「〈5〉○」 被告主張額を認める。

4「〈5〉×」 被告主張額を否認する。別表一〇の手形延期の際、〈3〉のうち一部が返済されたにすぎない。

別表六 韓からの収入利息(昭和41年分-昭和41年中に貸付け、同年中に弁済期到来したもの)

順号

貸付

支払手形

〈3〉当年分利息

(〈2〉-〈1〉)(円)

原告の認否(注)

年月日

〈1〉金額(円)

期日

〈2〉金額(円)

貸付

支払手形

〈3〉

参照

97

41.1.12

1,110,000

41.5.10

1,378,620

268,620

×(延期)

×(一部返済)

別表一〇〈1〉G第五回

98

41.1.24

1,240,000

41.5.10

1,510,320

270,320

×(〃)

×(〃)

〃〈10〉第二回イ

99

41.1.26

650,000

41.5.15

795,600

145,600

×(〃)

×(〃)

〃〈11〉A第二回

100

41.1.29

540,000

41.5.25

668,520

128,520

×(〃)

×(〃)

〃〈16〉第一回

101

41.1.31

500,000

41.3.10

544,936

44,936

×

別表九〈17〉

102

41.2.3

870,000

41.6.10

1,094,460

224,460

×(延期)

×(一部返済)

別表一〇〈10〉第二回ロ

103

41.2.7

1,100,000

41.6.15

1,390,400

290,400

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉E第五回

104

41.2.14

670,000

41.6.20

841,520

171,520

×(〃)

×(〃)

〃〈11〉B第二回

105

41.2.21

1,330,000

41.6.25

1,670,480

340,480

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉D第六回

106

41.2.24

620,000

41.6.30

778,720

158,720

×(〃)

×(〃)

〃〈14〉第一回

107

3,000,000

41.5.28

1,000,000

963,008

×(〃)

別表九〈18〉A

108

41.6.27

1,000,000

〃〈18〉B

109

41.2.28

41.7.28

1,000,000

〃〈18〉C

110

41.8.1

734,000

〃〈18〉D

111

41.8.1

229,008

〃〈18〉E

112

41.3.4

1,650,000

41.7.5

1,001,600

424,300

×(延期)

×(〃)

別表一〇〈1〉C第七回イ

113

41.7.10

1,072,700

〃〈1〉C第七回ロ

114

41.3.9

1,570,000

41.7.15

1,299,860

416,740

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉H第五回イ

115

41.7.20

686,880

〃〈1〉H第五回ロ

116

41.3.14

720,000

41.7.25

915,840

195,840

×(〃)

×(〃)

〃〈11〉C第二回

117

41.3.22

730,000

41.7.30

924,180

194,180

×(延期)

×(一部返済)

別表一〇〈11〉D第二回

118

41.4.11

750,000

41.8.5

928,500

178,500

×(〃)

×(〃)

〃〈11〉E第二回

119

41.4.14

1,150,000

41.8.10

1,428,300

278,300

×(〃)

×(〃)

〃〈2〉C第五回

120

41.4.19

1,750,000

41.8.15

2,170,000

420,000

×(〃)

×(〃)

〃〈2〉A第七回

121

41.5.2

90,000

41.8.20

110,340

20,340

×(〃)

×

〃〈15〉B第一回

122

41.5.4

1,710,000

41.8.25

2,106,720

396,720

×(〃)

×(一部返済)

〃〈6〉第五回

123

41.5.9

1,340,000

41.8.30

1,650,880

310,880

×(〃)

×(〃)

〃〈1〉G第六回

124

41.5.16

760,000

41.9.5

937,840

177,840

×(〃)

×(〃)

〃〈11〉A第三回

125

41.10.14

3,500,000

1,000,000

903,000

×

別表九〈19〉A

126

41.10.29

1,000,000

〃〈19〉B

127

41.6.30

41.11.14

1,000,000

〃〈19〉C

128

41.11.24

1,000,000

〃〈19〉D

129

41.11.29

403,000

〃〈19〉E

130

41.11.24

479,000

41.12.12

500,000

21,000

131

41.11.29

670,000

(現金回収)

670,000

合計

28,499,000

35,443,224

6,944,224

1 支払手形のうち41年4月17日以前の貸付は、いずれも取立銀行:三菱銀行河原町支店取立口座名義:大西重雄である。

2 支払手形のうち41年5月2日以降の貸付にかかるものについては、いずれも取立銀行:三井銀行京都支店、取立口座名義:中幾之助である。

3 41年11月29日の670,000円の貸付については、手形の振出はなく現金による回収がなされたものである。

(注)1「貸付○、×(延期)」 別表三の(注)1、2と同じ

2「支払手形○」 別表三の(注)3と同じ

3「〈3〉○、×、×(一部返済)」別表三の(注)5、6、7と同じ

別表七 韓からの収入利息(昭和41年分-昭和41年中に貸付け、翌年中に弁済期到来するもの)

順号

貸付

支払手形

当年分利息(円)

原告の認否(注)

年月日

〈1〉金額(円)

期日

〈2〉金額(円)

貸付

支払手形

当年分利息

参照

132

41.4.22

1,050,000

42.6.15

1,007,250

109,602

×(延期)

○(ただし、41.12.5の延期に振出)

×

別表一〇

〈9〉第三回

〈1〉I第六回ロ

〈1〉I第七回ホ

133

42.6.25

1,015,750

○(〃)

〈9〉第三回

〈1〉I第六回ロ

〈1〉I第七回ニ

134

41.4.28

1,170,000

42.6.30

1,027,900

119,243

×(〃)

○(ただし、41.12.20の延期に振出)

×

〈1〉I第五回

〈1〉I第六回ハ

〈1〉I第七回ト

135

42.7.23

1,000,000

○(〃)

〈1〉I第五回

〈1〉I第六回ハ

〈1〉I第七回ヘ

136

41.5.19

1,480,000

42.1.30

1,161,000

138,065

×(〃)

○(ただし、41.9.10の延期に振出)

×

〈10〉第三回イ

〈10〉第四回ハ

137

42.2.5

1,158,780

○(〃)

〈10〉第三回イ

〈10〉第四回ニ

138

41.5.24

630,000

42.2.10

963,480

57,476

×(〃)

○(ただし、41.9.15の延期に振出)

×

〈16〉第二回

〈16〉第三回

139

41.5.28

1,540,000

42.2.15

1,171,800

137,967

×(〃)

○(ただし、41.9.20の延期に振出)

×

〈13〉第二回イ

〈13〉第三回ハ

140

42.2.20

1,272,640

○(〃)

〈13〉第二回イ

〈13〉第三回ニ

141

41.6.4

1,540,000

42.2.25

1,180,800

133,536

×(〃)

○(ただし、41.9.25の延期に振出)

×

〈13〉第二回ロ

〈13〉第三回ホ

142

42.3.5

1,274,880

○(〃)

〈13〉第二回ロ

〈13〉第三回ヘ

143

41.6.9

1,060,000

42.3.10

1,686,560

89,736

×(〃)

○(ただし、41.9.30の延期に振出)

×

〈10〉第三回ロ

〈10〉第四回ロ

144

41.6.14

1,360,000

42.3.15

1,062,400

112,339

×(〃)

○(ただし、41.10.5の延期に振出)

×

〈1〉E第六回

〈1〉E第七回イ

145

42.3.20

1,123,920

○(〃)

〈1〉E第六回

〈1〉E第七回ロ

146

41.6.18

810,000

42.3.25

1,294,480

65,576

×(〃)

○(ただし、41.10.5の延期に振出)

×

〈11〉B第三回

〈11〉B第四回

147

41.6.24

1,640,000

42.3.30

1,338,000

128,728

×(〃)

○(ただし、41.10.15の延期に振出)

×

〈1〉D第七回

〈1〉D第八回イ

148

42.4.5

1,336,500

○(〃)

〈1〉D第七回

〈1〉D第八回ロ

149

41.6.29

740,000

42.4.10

1,188,000

56,564

×(〃)

○(ただし、41.10.20の延期に振出)

×

〈14〉第二回

〈14〉第三回

150

41.7.4

970,000

42.4.15

1,566,000

72,152

×(〃)

○(ただし、41.10.25の延期に振出)

×

〈1〉C第八回イ

〈1〉C第九回イ

151

41.7.9

1,040,000

42.4.20

1,687,500

75,221

×(延期)

○(ただし、41.10.30の延期に振出)

×

別表一〇

〈1〉C第八回ロ

〈1〉C第九回ロ

152

41.7.14

1,260,000

42.4.25

2,048,960

88,545

×(〃)

○(ただし、41.11.5の延期に振出)

×

〈1〉H第六回イ

〈1〉H第七回イ

153

41.7.19

650,000

42.4.30

1,037,960

44,342

×(〃)

○(ただし、41.11.10の延期に振出)

×

〈1〉H第六回ロ

〈1〉H第七回ロ

154

41.7.23

880,000

42.5.5

1,415,400

58,586

×(〃)

○(ただし、41.11.15の延期に振出)

×

〈11〉C第三回

〈11〉C第四回

155

41.7.29

890,000

42.5.10

1,428,880

57,057

×(〃)

○(ただし、41.11.20の延期に振出)

×

〈11〉D第三回

〈11〉D第四回

156

41.7.29

963,000

42.1.20

1,303,902

61,737

×(〃)

×

〃〈18〉D・E第一回

157

1,500,000

42.2.20

1,000,000

95,547

別表九〈20〉A

158

41.7.30

42.3.20

1,000,000

〃〈20〉B

159

42.3.25

152,000

〃〈20〉C

160

1,830,000

42.4.20

1,000,000

114,312

〃〈21〉A

161

41.8.2

42.5.20

1,000,000

〃〈21〉B

162

42.6.20

1,000,000

〃〈21〉C

163

41.8.4

890,000

42.5.15

1,428,880

54,863

×(延期)

○(ただし、41.11.20の延期に振出)

×

別表一〇

〈11〉E第三回

〈11〉E第四回

164

41.8.9

1,390,000

42.5.20

1,272,640

82,828

×(〃)

○(ただし、41.11.30の延期に振出)

×

〈2〉C第六回

〈2〉C第七回イ

165

42.5.25

1,000,000

○(〃)

〈2〉C第六回

〈2〉C第七回ロ

166

41.8.13

2,140,000

42.5.30

1,520,910

124,002

×(〃)

○(ただし、41.12.5の延期に振出)

×

〈2〉A第八回

〈2〉A第九回イ

167

42.6.5

1,534,000

○(ただし、41.12.10の延期に振出)

〃〈2〉A第八回

〈2〉A第九回ロ

168

41.8.19

62,000

42.5.10

95,108

3,388

×(〃)

×

〃〈1〉I第六回イ

169

42.7.15

2,070,000

496,000

110,589

×(延期)

○(ただし、41.12.25の延期に振出)

×

別表一〇

〈6〉第六回イ

〈6〉第七回ハ

170

41.8.24

42.8.10

1,000,000

○(〃)

〈6〉第六回イ

〈6〉第七回ニ

171

42.7.20

621,600

○(ただし、41.12.30の延期に振出)

〈6〉第六回ロ

〈6〉第七回ホ

172

42.8.20

1,000,000

○(〃)

〈6〉第六回ロ

〈6〉第七回ヘ

173

41.8.29

1,620,000

42.1.15

1,027,200

83,219

×(〃)

×

〃〈1〉G第七回イ

174

42.1.20

1,061,080

〃〈1〉G第七回ロ

175

41.8.31

1,200,000

42.4.13

1,749,600

60,657

別表九〈22〉

176

41.9.5

900,000

42.1.25

1,161,000

43,643

×(延期)

×

別表一〇〈11〉A第四回

177

42.4.10

2,000,000

1,000,000

53,424

×(延期)

×

〃〈19〉A、B第一回イ

178

41.10.28

42.5.10

1,000,000

〃〈19〉A、B第一回ロ

179

42.6.10

724,000

〃〈19〉A、B第一回ハ

180

42.3.25

3,000,000

1,000,000

39,452

×

〃〈19〉C、D、E第一回イ

181

42.6.25

1,000,000

597,000円につき○

〃〈19〉C、D、E第一回ロ

182

41.11.30

42.7.10

1,000,000

余×(延期)

〃〈19〉C、D、E第一回ハ

183

42.7.17

142,000

〃〈19〉C、D、E第一回ニ

184

42.9.10

1,000,000

〃〈19〉C、D、E第一回ホ

185

42.9.20

1,000,000

1,000,000

1,232

別表九〈24〉A

186

41.12.29

42.10.5

58,000

〃〈24〉B

187

42.10.20

500,000

〃〈24〉C

188

41.12.30

630,000

42.10.15

1,000,000

517

〃〈25〉

合計

2,474,145

(注)1「貸付○・×(延期)」 別表三の(注)1、2と同じ

2「支払手形○」 別表三の(注)3と同じ

3「〃○(ただし書)」 別表四の(注)3と同じ

4「当年分利息○・×」 別表四の(注)4、5と同じ

別表八 韓からの収入利息(昭和41年分-昭和40年中に貸付け、昭和41年中に弁済期到来したもの)

順号

貸付

支払手形

〈3〉利息

(〈2〉-〈1〉)(円)

〈4〉40年分に収入金額として計上した金額(円)

〈5〉

当年分利息(〈3〉-〈4〉)(円)

原告の認否(注)

年月日

〈1〉金額(円)

期日

〈2〉金額(円)

貸付

支払手形

〈5〉

参照

189

40.9.29

1,000,000

41.1.25

1,242,000

242,000

38,630

203,370

×(延期)

×

別表一〇〈10〉第一回イ

190

690,000

41.2.5

872,160

182,160

26,654

155,506

×(〃)

×

〃〈10〉第一回ロ

191

2,000,000

41.5.30

1,578,200

1,157,568

77,260

1,080,308

○(ただし、41.2.15の延期に振出)

×

別表九〈13〉

別表一〇〈13〉第一回イ

192

41.6.5

1,579,368

○(〃)

別表九〈13〉

別表一〇〈13〉第一回ロ

193

40.10.8

920,000

41.1.13

1,113,200

193,200

32,136

161,064

×(延期)

×

別表一〇〈1〉G第四回

194

40.10.11

540,000

41.1.27

658,800

118,800

18,197

100,603

×(〃)

×

〃〈11〉A第一回

195

40.10.15

890,000

41.2.8

1,100,040

210,040

28,528

181,512

×(〃)

×

〃〈1〉E第四回

196

40.10.22

1,070,000

41.2.20

1,337,500

267,500

31,220

236,280

×(〃)

×

〃〈1〉D第五回

197

40.10.25

550,000

41.2.15

677,600

127,600

15,369

112,231

×(〃)

×

〃〈11〉B第一回

198

40.10.26

500,000

41.2.25

625,000

125,000

13,767

111,233

×

別表九〈14〉

199

40.10.28

1,310,000

41.3.5

1,653,220

343,220

34,993

308,227

×(延期)

×

別表一〇〈1〉C第六回

200

40.11.8

830,000

41.3.10

1,035,840

205,840

18,419

187,421

×(〃)

×

〃〈1〉H第四回

201

40.11.13

580,000

41.3.15

725,000

145,000

11,679

133,321

×(〃)

×

〃〈11〉C第一回

202

40.11.24

590,000

41.3.20

730,420

140,420

9,213

131,207

×(〃)

×

〃〈11〉D第一回

203

40.12.1

500,000

41.3.10

~4.30

(各20,000円宛25枚)

500,000

128,800

6,369

122,431

×

別表九〈15〉A

204

41.5.2

128,800

〃〈15〉B

205

40.12.9

600,000

41.4.10

750,000

150,000

5,671

144,329

×(延期)

×

別表一〇〈11〉E第一回

206

40.12.14

920,000

41.4.15

1,151,840

231,840

6,805

225,035

×(〃)

×

〃〈2〉C第四回

207

40.12.17

1,420,000

41.4.20

1,780,680

360,680

8,753

351,927

×(〃)

×

〃〈2〉A第六回

208

40.12.21

850,000

41.4.20

1,084,600

234,600

3,842

230,758

×(延期)

×

別表一〇〈9〉第二回

209

40.12.24

960,000

41.4.30

1,207,680

247,680

3,156

244,524

×(〃)

×

〃〈1〉I第四回

210

40.12.25

500,000

41.1.31

540,000

40,000

1,438

38,562

×

別表九〈16〉

211

40.12.27

1,380,000

41.5.5

1,744,320

364,320

2,835

361,485

×(延期)

×

別表一〇〈6〉第四回

合計

18,600,000

23,816,268

5,216,268

394,934

4,821,334

支払手形はいずれも、取立銀行:三菱銀行河原町支店、取立口座名義:大西重雄である。

(注)1「貸付○、×(延期)」 別表三の(注)1、2と同じ

2「支払手形○」 別表三の(注)3と同じ

3「支払手形○(ただし書)」 別表四の(注)3と同じ

4「〈5〉×」 別表五の(注)4と同じ

別表九 韓に対する貸付状況

番号

貸付年月日

貸付金額

弁済日

弁済予定金

利息金

手形金額

備考

別表三ないし八との照合

〈1〉

39.11.27

4,000,000

40.3.17

300,000

68,400

368,400

弁済

86

40.3.22

300,000

71,400

371,400

弁済

87

40.3.27

300,000

74,400

374,400

88

40.4.7

500,000

135,000

635,000

89

40.4.17

500,000

145,000

645,000

90

40.4.27

500,000

155,000

655,000

40.4.26〈1〉Cの第二回延期に合流

91

40.5.7

500,000

162,000

662,000

92

40.5.17

500,000

172,000

672,000

93

40.5.27

500,000

182,000

682,000

94

40.6.7

100,000

39,200

139,200

95

〈2〉

40.1.27

1,000,000

40.4.12

400,000

52,772

452,772

1

40.5.12

300,000

54,609

354,609

40.5.12〈2〉Aの第二回延期に合流

2

40.5.22

300,000

59,619

359,619

3

〈3〉

40.2.19

500,000

40.3.13

300,000

15,000

315,000

4

40.3.20

200,000

12,800

212,800

5

〈4〉

40.2.20

300,000

40.4.21

300,000

37,800

337,800

6

〈5〉

40.2.27

300,000

40.3.15

300,000

12,000

312,000

7

〈6〉

40.4.16

1,000,000

40.5.20

1,000,000

74,000

1,074,000

15

〈7〉

40.5.21

200,000

40.7.20

200,000

26,000

226,000

40.7.20〈3〉Aの第四回延期に合流

24

〈8〉

40.6.23

950,000

40.7.15

950,000

50,000

1,000,000

弁済

34

〈9〉

40.7.19

550,000

40.9.24

550,000

77,000

627,000

41

〈10〉

40.7.31

1,500,000

40.9.30

1,500,000

192,000

1,500,000

192,000

46、47

〈11〉

40.8.31

2,500,000

40.10.10

500,000

44,000

544,000

51

40.10.25

500,000

59,000

559,000

52

40.11.15

500,000

80,000

580,000

53

40.11.25

500,000

90,000

590,000

54

40.12.10

500,000

105,000

605,000

55

〈12〉

40.9.24

93,000

〈9〉の第一回延期に合流

〈13〉

40.9.29

2,000,000

41.2.15

2,000,000

568,000

1,300,000

1,268,000

63、64

〈14〉

40.10.26

500,000

41.2.25

500,000

125,000

625,000

70

〈15〉

40.12.1

500,000

41.3.10~

41.4.30

500,000

各20,000宛

25通

別表二、弁済

75

41.5.2

128,800

128,800

76

〈16〉

40.12.25

500,000

41.1.31

500,000

40,000

540,000

82

〈17〉

41.1.31

500,000

41.3.10

500,000

44,936

544,936

41.3.9〈1〉Hの第五回延期に合流

101

〈18〉

41.2.28

3,000,000

41.5.28

3,000,000

963,008

1,000,000

弁済

107

41.6.27

1,000,000

108

41.7.28

1,000,000

109

41.8.1

734,000

110

41.8.1

229,008

111

〈19〉

41.6.30

3,500,000

41.10.14

3,500,000

903,000

1,000,000

125

41.10.29

1,000,000

126

41.11.14

1,000,000

127

41.11.24

1,000,000

128

41.11.29

403,000

129

〈20〉

41.7.30

1,500,000

42.2.20

1,500,000

652,000

1,000,000

手持手形

157

42.3.20

1,000,000

158

42.3.25

152,000

手形返却〈21〉の手形金額に組込み

159

〈21〉

41.8.2

1,830,000

42.4.20

1,830,000

1,018,000

1,000,000

〈20〉Cの手形金額を組込み 手持手形

160

42.5.20

1,000,000

161

42.6.20

1,000,000

162

〈22〉

41.8.31

1,200,000

42.4.13

1,200,000

549,600

1,749,600

手持手形

175

〈23〉

41.11.30

597,000

〈19〉CDEの第一回延期に合流

〈24〉

41.12.29

1,000,000

42.9.20

1,000,000

558,000

1,000,000

手持手形

185

42.10.5

58,000

186

42.10.20

500,000

187

〈25〉

41.12.30

630,000

42.10.15

630,000

370,000

1,000,000

188

別表一〇 手形延期状況

番号

延期

約定日

一部返済

残金額

弁済日

利息金

手形金額

備考

別表三ないし八との照合

〈1〉C

第一回

40.3.27

24,400

350,000

40.4.27

23,800

373,800

11

第二回

40.4.26

28,800

+〈1〉F

1,000,000

40.6.5

86,000

1,086,000

17

第三回

40.6.4

86,000

1,000,000

40.7.4

66,000

1,066,000

29

第四回

40.7.3

16,000

1,050,000

40.8.10

86,100

1,136,100

36

第五回

40.8.9

6,100

1,130,000

40.10.28

187,580

1,317,580

49

第六回

40.10.28

7,580

1,310,000

41.3.5

343,220

1,653,220

71

第七回

41.3.4

3,220

800,000

41.7.5

201,600

1,001,600

112

850,000

41.7.10

222,700

1,072,700

113

第八回

41.7.4

31,600

970,000

41.10.25

225,040

1,195,040

150

41.7.9

32,700

1,040,000

41.10.30

241,280

1,281,280

151

第九回

41.10.25

35,040

1,160,000

42.4.15

406,000

1,566,000

手持手形

150

41.10.30

31,280

1,250,000

42.4.20

437,500

1,687,500

151

〈1〉D

第一回

40.4.6

5,000

630,000

40.5.24

64,260

694,260

12

第二回

40.5.24

66,160

+〈5〉

800,000

40.6.28

60,800

860,800

26

第三回

40.6.26

10,800

850,000

40.8.5

73,100

923,100

35

第四回

40.8.3

3,100

920,000

40.10.22

150,880

1,070,880

48

第五回

40.10.22

880

1,070,000

41.2.20

267,500

1,337,500

68

第六回

41.2.21

7,500

1,330,000

41.6.25

340,480

1,670,480

105

第七回

41.6.24

30,480

1,640,000

41.10.15

380,480

2,020,480

147、148

第八回

41.10.15

30,480

1,000,000

42.3.30

338,000

1,338,000

手持手形

147

990,000

42.4.5

346,500

1,336,500

148

〈1〉E

第一回

40.4.16

5,000

640,000

40.6.17

83,200

723,200

14

第二回

40.6.16

23,200

700,000

40.7.26

60,200

760,200

32

第三回

40.7.24

200

760,000

40.10.16

132,240

892,240

45

第四回

40.10.15

2,240

890,000

41.2.8

210,040

1,100,040

67

第五回

41.2.7

40

1,100,000

41.6.15

290,400

1,390,400

103

第六回

41.6.14

30,400

1,360,000

41.10.5

315,520

1,675,520

144、145

第七回

41.10.5

35,520

800,000

42.3.15

262,400

1,062,400

手持手形

144

840,000

42.3.20

283,920

1,123,920

145

〈1〉G

第一回

40.5.7

62,000

600,000

40.6.22

58,800

658,800

19

第二回

40.6.21

12,600

+〈1〉J

750,000

40.7.24

55,500

805,500

33

第三回

40.7.23

5,500

800,000

40.10.9

129,600

929,600

44

第四回

40.10.8

9,600

920,000

41.1.13

193,200

1,113,200

65

第五回

41.1.12

3,200

1,110,000

41.5.10

268,620

1,378,620

97

第六回

41.5.9

38,620

1,340,000

41.8.30

310,880

1,650,880

123

第七回

41.8.29

30,880

800,000

42.1.15

227,200

1,027,200

手持手形

173

820,000

42.1.20

241,080

1,061,080

174

〈1〉H

第一回

40.5.17

72,000

600,000

40.7.7

64,800

664,800

21

第二回

40.7.6

14,800

650,000

40.8.27

71,500

721,500

37

第三回

40.8.26

1,500

720,000

40.11.10

113,760

833,760

50

第四回

40.11.8

3,760

830,000

41.3.10

205,840

1,035,840

72

第五回

41.3.9

10,776

+〈17〉イ

1,030,000

41.7.15

269,860

1,299,860

114

540,000

41.7.20

146,880

686,880

115

第六回

41.7.14

39,860

1,260,000

41.11.5

294,840

1,554,840

152

41.7.19

36,880

650,000

41.11.10

150,800

800,800

153

第七回

41.11.5

34,840

1,520,000

42.4.25

528,960

2,048,960

手持手形

152

41.11.10

30,800

770,000

42.4.30

267,960

1,037,960

153

〈1〉I

第一回

40.5.27

32,000

650,000

40.7.12

63,700

713,700

27

第二回

40.7.10

13,700

700,000

40.9.18

102,200

802,200

39

第三回

40.9.18

2,200

800,000

40.12.25

161,600

961,600

57

第四回

40.12.24

1,600

960,000

41.4.30

247,680

1,207,680

81

第五回

41.4.28

37,680

1,170,000

41.8.20

273,780

1,443,780

134、135

第六回

41.8.19

30,420

+〈9〉〈15〉B

イ62,000

42.5.10

33,108

95,108

手持手形

168

ロ1,400,000

41.12.15

338,800

1,738,800

ハ1,370,000

41.12.20

345,240

1,715,240

第七回

41.12.5

38,800

850,000

42.6.25

165,750

1,015,750

手持手形

133

850,000

42.6.15

157,250

1,007,250

132

41.12.20

35,240

1,680,000

42.7.23

347,900

1,000,000

135

42.6.30

1,027,900

134

〈1〉J

第一回

40.6.7

39,200

100,000

40.6.26

3,800

103,800

40.6.21〈1〉Gの第二回延期に合流

28

〈2〉A

第一回

40.4.12

2,772

450,000

40.5.12

29,700

479,700

13

第二回

40.5.12

34,309

+〈2〉B

800,000

40.6.10

51,200

851,200

20

第三回

40.6.9

85,200

+〈3〉B

1,000,000

40.7.9

66,000

1,066,000

30

第四回

40.7.8

16,000

1,050,000

40.9.8

136,500

1,186,500

38

第五回

40.9.7

6,500

1,180,000

40.12.18

247,800

1,427,800

56

第六回

40.12.17

7,800

1,420,000

41.4.20

360,680

1,780,680

79

第七回

41.4.19

30,680

1,750,000

41.8.15

420,000

2,170,000

120

第八回

41.8.13

30,000

1,070,000

41.12.15

250,380

1,320,380

166

1,070,000

41.12.10

261,080

1,331,080

167

第九回

41.12.5

30,380

1,290,000

42.5.30

230,910

1,520,910

手持手形

166

41.12.10

31,080

1,300,000

42.6.5

234,000

1,534,000

167

〈2〉C

第一回

40.5.21

11,399

+〈4〉

700,000

40.7.22

91,000

791,000

25

第二回

40.7.21

1,000

790,000

40.9.28

113,760

903,760

43

第三回

40.9.28

103,760

800,000

40.12.14

128,000

928,000

60

第四回

40.12.14

8,000

920,000

41.4.15

231,840

1,151,840

78

第五回

41.4.14

1,840

1,150,000

41.8.10

278,300

1,428,300

119

第六回

41.8.9

38,300

1,390,000

41.11.30

322,480

1,712,480

164、165

第七回

41.11.30

32,480

1,680,000

42.5.20

592,640

1,272,640

手持手形

164

42.5.25

1,000,000

165

〈3〉A

第一回

40.3.13

15,000

300,000

40.5.4

33,000

333,000

8

第二回

40.5.4

33,000

300,000

40.6.14

26,400

326,400

18

第三回

40.6.12

26,400

300,000

40.7.20

24,600

324,600

31

第四回

40.7.20

0

+〈7〉田寿萬の手形

(421,400)

972,000

40.7.31

28,000

1,000,000

弁済

42

〈3〉B

第一回

40.3.20

12,800

200,000

40.6.10

34,000

234,000

40.6.9〈2〉Aの第三回延期に合流

10

〈4〉

第一回

40.4.21

7,800

330,000

40.5.21

21,780

351,780

40.5.21〈2〉Cの第一回延期に合流

16

〈5〉

第一回

40.3.15

162,000

150,000

40.5.24

21,900

171,900

40.5.24〈1〉Dの第二回延期に合流

9

〈6〉

第一回

40.5.19

174,000

900,000

40.7.15

108,000

1,008,000

23

第二回

40.7.14

8,000

1,000,000

40.9.27

154,000

1,154,000

40

第三回

40.9.20

4,000

1,150,000

40.12.27

232,300

1,382,300

58

第四回

40.12.27

2,300

1,380,000

41.5.5

364,320

1,744,320

83

第五回

41.5.4

34,320

1,710,000

41.8.25

396,720

2,106,720

122

第六回

41.8.24

36,720

1,000,000

41.12.25

252,000

1,252,000

169~

1,070,000

41.12.30

280,340

1,350,340

172

第七回

41.12.25

32,000

1,220,000

42.7.15

276,000

496,000

手持手形

169

42.8.10

1,000,000

170

41.12.30

30,340

1,320,000

42.7.20

301,600

621,600

171

42.8.20

1,000,000

172

〈9〉

第一回

40.9.24

0

+〈12〉

720,000

40.12.22

133,920

853,920

59

第二回

40.12.21

3,920

850,000

41.4.20

234,600

1,084,600

80

第三回

41.4.22

34,600

1,050,000

41.8.20

258,300

1,308,300

41.8.19〈1〉Iの第六回延期に合流

132、133

〈10〉

第一回

40.9.29

2,000

1,000,000

41.1.25

242,000

1,242,000

61

690,000

41.2.5

182,160

872,160

62

第二回

41.1.24

2,000

1,240,000

41.5.10

270,320

1,510,320

98

41.2.3

2,160

870,000

41.6.10

224,460

1,094,460

102

第三回

41.5.19

30,320

1,480,000

41.9.10

346,320

1,826,320

136、137

41.6.9

34,460

1,060,000

41.9.30

245,920

1,305,920

143

第四回

41.9.10

36,320

900,000

42.1.30

261,000

1,161,000

手持手形

136

890,000

42.2.5

268,780

1,158,780

137

41.9.30

35,920

1,270,000

42.3.10

416,560

1,686,560

143

〈11〉A

第一回

40.10.11

4,000

540,000

41.1.27

118,800

658,800

66

第二回

41.1.26

8,800

650,000

41.5.15

145,600

795,600

99

第三回

41.5.16

35,600

760,000

41.9.5

177,840

937,840

124

第四回

41.9.5

37,840

900,000

42.1.25

261,000

1,161,000

手持手形

176

〈11〉B

第一回

40.10.25

9,000

550,000

41.2.15

127,600

677,600

69

第二回

41.2.14

7,600

670,000

41.6.20

171,520

841,520

104

第三回

41.6.18

31,520

810,000

41.10.10

186,300

996,300

146

第四回

41.10.5

36,300

960,000

42.3.25

334,480

1,294,480

手持手形

146

〈11〉C

第一回

40.11.13

0

580,000

41.3.15

145,000

725,000

73

第二回

41.3.14

5,000

720,000

41.7.25

195,840

915,840

116

第三回

41.7.23

35,840

880,000

41.11.15

207,680

1,087,680

154

第四回

41.11.15

37,680

1,050,000

42.5.5

365,400

1,415,400

手持手形

154

〈11〉D

第一回

40.11.24

0

590,000

41.3.20

140,420

730,420

74

第二回

41.3.22

420

730,000

41.7.30

194,180

924,180

117

第三回

41.7.29

34,180

890,000

41.11.20

208,260

1,098,260

155

第四回

41.11.20

38,260

1,060,000

42.5.10

368,880

1,428,880

手持手形

155

〈11〉E

第一回

40.12.9

5,000

600,000

41.4.10

150,000

750,000

77

第二回

41.4.11

0

750,000

41.8.5

178,500

928,500

118

第三回

41.8.4

38,500

890,000

41.11.25

206,480

1,096,480

163

第四回

41.11.20

36,480

1,060,000

42.5.15

368,880

1,428,880

手持手形

163

〈13〉

第一回

41.2.15

0

1,300,000

41.5.30

278,200

1,578,200

63

41.2.15

0

1,268,000

41.6.5

311,368

1,579,368

64

第二回

41.5.28

38,200

1,540,000

41.9.20

363,440

1,903,440

139、140

41.6.4

39,368

1,540,000

41.9.25

357,280

1,897,280

141、142

第三回

41.9.20

33,440

900,000

42.2.15

271,800

1,171,800

手持手形

139

970,000

42.2.20

302,640

1,272,640

140

41.9.25

37,280

900,000

42.2.25

280,800

1,180,800

141

960,000

42.3.5

314,880

1,274,880

142

〈14〉

第一回

41.2.24

5,000

620,000

41.6.30

158,720

778,720

106

第二回

41.6.29

38,720

740,000

41.10.20

171,680

911,680

149

第三回

41.10.20

31,680

880,000

42.4.10

308,000

1,188,000

手持手形

149

〈15〉B

第一回

41.5.2

38,800

90,000

41.8.20

20,340

110,340

41.8.19〈1〉Iの第六回延期に合流

121

〈16〉

第一回

41.1.29

0

540,000

41.5.25

128,520

668,520

100

第二回

41.5.24

38,520

630,000

41.9.15

147,420

777,420

138

第三回

41.9.15

37,420

740,000

42.2.10

223,480

963,480

手持手形

138

〈18〉D

〈18〉E

第一回

41.7.29

41.7.29

8

963,000

42.1.20

340,902

1,303,902

手持手形

156

〈19〉A

第一回

41.10.28

0

42.4.10

1,000,000

手持手形

177

〈19〉B

41.10.28

2,000,000

42.5.10

724,000

1,000,000

178

42.6.10

724,000

179

〈19〉C

第一回

41.11.30

0

42.3.25

1,000,000

手持手形

180

〈19〉D

41.11.30

+〈23〉ロ

3,000,000

42.6.25

1,142,000

1,000,000

181

〈19〉E

41.11.30

42.7.10

1,000,000

182

42.7.17

142,000

183

42.9.10

1,000,000

184

別表二 別表四順号75(別表九番号〈15〉)の手形内訳

期日(年月日)

手形金額(円)

期日(年月日)

手形金額(円)

41・3・10

20,000

41・4・8

20,000

41・3・12

20,000

※41・4・11

20,000

41・3・14

20,000

41・4・12

20,000

41・3・16

20,000

41・4・14

20,000

41・3・18

20,000

41・4・16

20,000

※41・3・22

20,000

41・4・18

20,000

41・3・22

20,000

41・4・20

20,000

41・3・24

20,000

41・4・22

20,000

41・3・26

20,000

※41・4・25

20,000

41・3・28

20,000

41・4・26

20,000

41・4・2

20,000

41・4・28

20,000

41・4・4

20,000

41・4・30

20,000

41・4・6

20,000

合計(25枚)

500,000

※印は休日明け

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
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